元に戻らない現場改善:良い状態を記録しましょう
あなた一人で、手抜きでできる「元に戻らない現場改善」
良い状態を記録しましょう
色々と改善を進めて、現場が変わってきました。かなり作業が楽になったのではないでしょうか?
しかし、そのままにしておくと、だんだん崩れていってしまことが多いのです。あなたの責任でない場合が多いのでが、困ったことです。
たいていは、他のメンバーが、あなたの改善の目的を理解していないのです。ここには工具を置かないようにしたのに、気が付いたら工具が置かれている……という感じです。
どうすれば、崩れないようにできるのでしょうか? そのためには、誰が見てもあなたの現場改善が分かるようにすれば良いのです。
それを「標準化」といいます。あなたが改善を行った良い状態を記録するのです。
例えば、作業台や棚の置き場の改善を行ったと思います。
これは整理清掃で行った「定位置を見える化」を行えば良いのです。
ラベルやテープで、工具などの置き場を、誰が見ても分かるようにするのです。
まだまだ改善の途中であれば、キレイに作る必要はありません。テープにマジックで書いたもので構いません。
使う人全員が理解してから、テプラなどでキレイに作れば良いのです。
難しいのは、作業の記録です。特に、組立作業など、たくさんの作業内容があるものです。
あなたは慣れているので、身体が覚えていますが、新人はなかなか同じようにできないのです。
作業を記録することを、「作業の標準化」といいます。
「作業の標準化」では、「作業手順」と、「作業時間」を決める必要があります。
誰が行っても、同じ手順で、同じ作業時間でできることが理想です。
まず、「作業手順」を決めます。「作業手順」が、誰にでも分かるようにするには、2つの方法があります。
一つ目は、作業手順を、作業手順書などに書くことです。右手と左手の作業を、一つひとつ、どんな作業を行うのか書くのです。
ちょっと手間がかかりますが、誰が見ても分かります。作業の勘所をメモしておけば、品質の安定にもつながります。
もう一つの方法は、あなたの作業を動画に撮ることです。今では、スマホやデジカメでも動画を鮮明に撮ることができます。
あなたの作業が、「標準作業」になるのです。
この場合は、作業時間も分かりますので、一度に決めることができます。もし可能であれば、勘所を話しながら撮影すれば、非常に分かりやすいものになります。
次に、作業時間を決めます。
標準とした作業手順で作業を行い、それを時間測定します。少なくても5回程度、測定を行い平均を取った時間を採用するのが良いでしょう。
あなたの作業が標準、つまり「神さま」になります。標準は守るものですが、ずっと同じであるべきではありません。
さらに改善を行い、作業手順と標準時間も見直しを行ってください。
参考書
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