作業を楽にする現場改善:作業を標準化しましょう
あなた一人で、手抜きでできる「作業を楽にする現場改善」
作業を標準化しましょう
ここまで、たくさんのムダをなくして改善ができました。
しかし、そのままにしておくと元に戻ってしまいます。
元に戻らないようにするためには、どうすればいいのでしょうか?
そのためには、作業を「標準化」することが重要です。
作業を標準化するとは、「作業手順」と「作業時間」を決めることです。
誰が作業しても、同じ作業手順、同じ作業時間でできるようにするためです。
「作業手順」は、作業を行う順番です。
決まっているようで、あいまいな場合が多いのです。ベテランの作業手順を参考にするのも良いですね。
右手で部品を取るとか、左手で製品箱に置くとか、具体的に決める必要があります。
「作業時間」は1サイクルの作業時間、つまり、サイクルタイムです。
毎回、その時間で作業を行わなければいけません。新人が行う時間ではなく、ベテランが作業する時間を決めます。
作業を分け、各作業のラップタイムが決められていると、さらに良いです。
あなたの工場には、「作業指図書」などの作業標準書があると思います。
しかし、そこには作業の細かい手順や作業時間は書かれていないと思います。右手、左手までは、決められていませんね。
そのため、あなたが最適だと思う作業手順と作業時間を決めれば良いのです。
どのように、作業手順と作業時間を決めればいいでしょうか?
これまでに、色々なムダをなくす改善を行ってきました。例えば、部品を置く位置を変えて、部品を取る作業時間を短縮しました。
この部品は右手で0.5秒で取るとか、あの部品を左手で別の部品を右手で同時に0.7秒で取るなど。
つまり、部品の位置、右手か左手、作業手順、作業時間を、忘れないようにすることなのです。
そのためには、紙やPCにまとめる方法や、動画に撮る方法があります。
紙やPCにまとめる場合は、会社の標準書ではないので、自分で分かる方法で構いません。しかし、少し面倒ですよね。
標準作業の作成は、動画を使うと正確に行えます。
あなたの標準作業を、スマホやデジカメで撮影すれば、楽できます。作業手順と作業時間が、動画で一目瞭然です。
注意が必要な作業があれば、その部分を説明しながら撮影を行えば、さらに良いです。しゃべりながら作業ができない場合は、作業の注意事項だけ、紙にまとめておけば良いでしょう。
別の人が作業の動画を見ても、作業を正しく理解することができます。
それが、新人であっても大丈夫です。他の人への作業指導も、効率的に正確に行うことができます。
正しく作業を行っているか、作業の確認も動画でできます。
一度、標準作業を決めると、みんなで守りましょう。
しかし、変更してはいけないのではありません。
常に改善を行うことが重要ですので、その都度、変更を行います。
今、行っている改善に満足できた段階で、新しい標準作業用の動画を撮影してください。
どんどん、標準作業は新しくしていくものです。
「あなたの改善の記念撮影」という感じで、標準作業の動画撮影を行いましょう。
参考書
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