事前に審査基準を公開しない小集団発表大会? 賞の基準は?

事前に審査基準を公開しない小集団発表大会? 賞の基準は?

今回の話は、Aさんが北の地区の小集団発表会に司会の役で参席した時の、関係者との対話の要点をまとめたものです。

会場では8件の現場発表会がなされました。

また、発表は競技会のようになっていて、審査委員が発表を見て評点をつけ、賞を出す方式が取られていました。

 

とはいえ、東京の大会で見られるような派手な発表で賞を狙うようなものはなく、大会は進んでいきました。

発表は質が高く、賞の評価も、聴衆の方々が見ていても納得のいくものでした。

このため、Aさんも個々の発表を見て、良い点を褒めるコメントを繰り返していました。

 

ですが、ここからが裏話です。

これだけの対応なら、この話は何の変哲もないのですが、Aさん達の本音は次のようなものでした。

 

Aさんの話では、

「私は司会以外にスピ-ド改善についての講演を頼まれていました。

したがって、大変良い発表も、この面からみると問題解決の進め方に大変疑問を持ちました。

評価に対して、講演の後に審査委員をはじめこの地区で熱心に小集団を進める方々の反省会で、その話が出ました」

Aさんが司会として参加した小集団発表会の反省会の様子

「Aさんの講演を聞いて思ったのですが、今回の発表は良かったけれど、現在求められているスピ-ド改善の面からみると、

今回の発表の評価だけでなく、今後の小集団の推進も大きく変えなければならないと思う!」

 

「私もそう思う。今回の発表の多くは、手法やまとめは良いけれど、本当に仕事に直結していて

一番近道である改善方法を取っているか? という見方をすると大きな問題がある。

今までは問題解決ステップを組み、手法通り進め、発表資料をまとめ、大きな声で、大きな成果を発表すれば賞の対象になっていた。けれど、それで良いのだろうか?」

 

と、Aさんの持論を大きくぶつけた討論が始まったのでした。

 

「Aさん、本音で意見をください。今日の発表、いかがでしたか?」

「そうですね、確かに手法偏重という見方でみると、使っていない手法が後付け的に出されていました。

手法も、今日私が説明した方法を活用するか、そうでなくても本当に必要な対策から生まれた問題解決手順を示すべきと思うものが多々ありました。

 

たとえば、電気工事会社の落雷対策ですが、あれはQCの7つ道具を使っていません。

しかし、管理者の方々が手順をハッキリまとめていて、立派で、実に実務的だと思いました。

もし、副賞があったら、私はあのテ-マを副賞にしていました」

 

「いや、あのテ-マは本当に良かったです。

発表のための工夫はなにもなかったが、本当に問題の芯をとらえ、的確な解決を進め効果をあげていました。

あの会社は今回が初めての発表ですよ!

この地区は落雷が多いでしょ。くわえて大雪が積もり、落雷で停電になると、冬山登山は命がけです」

 

「私は大学時代の夏山経験しかありませんが、冬山に登って、落雷で破壊した電波発生器を修理する仕事は大変であったと思います。

発表では“この仕事は命懸けである!”と言っておられましたが、私はそう思いました」

「あの発表の何が良かったですか?」

 

「まず、本当に困った問題をテ-マに取り上げた点です。

次に、原理的にはアース効果を十分あげている対策に対して、自分たちで勉強をして、新しく納得のいく手段を抽出していたことです。

そして、それを幹部に示し、許可を得た点です。山間・谷間を渡る危険な工事だからこそ、皆で計画を練って知恵を集めたのでしょう。

 

ただ、発表の形態が文章になっていて、特性要因図や関連図、パレート図のようなものがなく、2~3枚の原理を示す図だけで発表されたので、

“手法活用がない! 表現力に欠ける!”

という理由で1位の発表までには至らなかったのではないでしょうか?」

 

「Aさん、その通りです。

審査の基準を重視したため、どうしても賞をあげられませんでした。

1位とはなんら差がなかったし、話を聞く限り、もし自分があの仕事をしていたとしたら、多くの壁を越えてよくあのテ-マを実現したな……と思いました」

 

「その通りです。

現場の改善発表は、本当に現場が困っている問題、しかも仲間と共に知恵を集めて対策した問題で、

仲間のため・会社のため・顧客のために大きく貢献しているといったものの方が大切だと思います。

 

手法を限定しないで、何を真剣に考えやってきたかを一番に考えて、取り組みを評価すべきだと考えます。

でも、今までの評価だったらこの話は出なかったと思います」

「他社のことを比較することは難しいですね。我々は、つい発表資料や発表のテクニックに目がいってしまいます」

 

「そうです。そこが難しいところです。今日のB社のPower Pointによる発表はいかがでしたか?」

「手法は新しく、内容もマズマズでしたが、他の発表と比べて何もあそこまで、と思いました。飾り過ぎです」

 

「私もそう思いました。

工場見学、技術資料として改定を頻繁に行ったり、何回も発表や技術指導に活用したりしていくのでしたら、コンピュータ化も有効であると思います。

後で聞いたのですが、あの資料づくりは会社の方針だったそうですが、大変な工数を喰ったようです。

 

しかも、企業内での発表と今回の大会でしか、あの資料は使わないそうです。

たしかに、一部を修正すれば次の発表に活用できるかもしれません。

また、もしも小集団活動の途中に作成したものを少し改造して発表に活用するのなら、パソコン利用は効果的であったと思います。

 

しかし、そうではないようでした。

だから、なにもあそこまでという見方が大半だったようです」

 

「私もそう思いました。

第一やっていないことを後付けの資料で作成し、どうせ同じ発表をするならよりデコレーションを効かそうという意図が見え見えでした。

企業の顔は見えませんが、賞狙いなのはよくわかりました。

 

やらせ! と言っても過言ではないのではないでしょうか?

現場であのような資料づくりに努力するくらいなら、小さくても多くのテ-マをどしどし改善した方が、

会社にも仲間のためにも良いのではないかと、仲間と話したくらいです」

 

「いや、手厳しいですが、その通りだと思います。

Power Pointにわざわざ意味の無い動画を載せた発表は、かえって皆様の印象を悪くしたようでしたね」

「ハイ! その通りです。あれは凝りすぎです……」

 

「そう言っていただいて、さすが、この地区の審査委員の方は素晴らしいと思いました。

やはり、現場の改善を実務でやってきて、成果をあげ、現在の小集団の指導・援助をなさっているから、私の話がご理解いただけるのですね。

現在の現場発表会には多くの矛盾があります。

 

この間JMAに寄せられた経営管理者のアンケートのお話は前にもしましたが……。

発表会=小集団活動。

したがって、ホームラン・テーマを賞にする。

 

時には内容が薄くても、

演劇会のように発表が上手、資料が綺麗、やる気を見せた大きな声と勢いのある発表、話し方がうまい……

もう、こんな発表は卒業してほしい! という想いがありました。

 

それよりも、小さなテーマの積み上げとスピード改善、本質的な問題対策に職場の領域を越えても参画する努力。

しかも、職制直結型でチーム力を発揮し、成果を仲間だけでなく、管理者からもお礼を言われるようなテーマで完成することが大切です。

発表などは多少下手でも、本当にやった取り組みと成果が良ければ、そのテーマをやった人は育つ!

 

このようなテーマは小集団が考えるのではなく、企業のマネージャーサイドが提供する必要性を強く感じます。

このように話すと、“小集団の自主性は?”と質問される人がいますが、

“仕事で成果をあげてほめられる小集団よりは、テーマを主体にした改善活動を通して人材育成を図ることが大切ではないでしょうか?

 

仕事のテーマと小集団活動を直結させてなぜ悪いのでしょうか?“

と、お答えしたら、ナルホド! となりました。自分達がやってうれしい、会社の職制からもやってほしい!

このようなテーマを会社として用意しておいてもらって、それを解くというのが相互にハッピーではないでしょうか?」

 

「そのとおりです。それが最高の運営法です。

アッ! それで先程の冬山落雷対策が良かったと言っていたのですね!」

「はい。くわえて、この変化の多い時代にチンタラと手法中心の改善を続けていて良いのだろうか? というのが、本日スピード改善についての講演をさせていただいた理由です」

 

「いや、あの話で今後は発表の評価を変えるべきだと思いました」

「どの点ですか?」

 

「QC7つ道具を正しく使っているか? という点です。

私は会社へ戻り、早速この問題をつめてみたいと思います。

そして、先程の経営直結型テーマと努力を高く評価することが大切だと思います」

 

「私もその点は同感です。今後、この地区で行う発表の評価も変えていってはどうだろうか?」

「一度集まってその話をしないか?」

「賛成!おれも加えてよ!」

 

と、審査基準について疑問を持つものが手をあげ始めると、Aさんは自分の経験談を話し始めたそうです。

「そのようなことであれば、ひとつ参考になるお話を加えたいと思います」

Aさんが司会と審査員を務めた第一線監督者大会での例

これは中部地区の、小集団ではなく、第一線監督者大会でのお話ですが、私が司会と審査委員の一人を担当した時の話です。

昔から審査委員をなさってきた方と大議論になったことがあります。

その方、Tさんは

 

「やる気がある発表に高い得点をあげる。人間やる気さえあればなんでもできる!私はそれを最大のポイントにしている」

と話されていました。

これは昼食のときの会話で、まだ最終審査は始まっていませんでした。

 

「それは大切ですが、口ベタの方もいれば、発表だけ勢いが良い方もいる。

その見分けは大変だと思います。

第一、その方の取り組みが会社の経営者だけでなく周りにも刺激を与え、本人も自己革新ができたようなものだと、発表だけでわかるでしょうか?

 

それが、今回のような大会で伝えられるくらいの、第一線の監督者はこうあるべきだ! という発表ならわかります。

しかし、発表の評価というのは難しいものです。

審査委員自体が評価を受けているように思います。

 

この1点だけで物事を判断するのは危険であると思います。

もっとも、審査は異なる意見を戦わせ、最後に合意を得る手段を取りますので、Tさんの意向で全てが決まるのではないと思いますが……」

「……」

 

「私に提案があります。今回、私もこの地区で初めての審査委員です。

今まで審査の意見はどうされてきましたか?」

「審査だけでした」

 

「賞の発表の際、審査委員、各人の発言はなかったですか?」

「ハイ」

 

「それはまずい。どうでしょう、私の発表への講評時間が30分あります。

先生方、個々人の意見を述べ、第一線監督者の参考になるお話を各10分、お二人ですから20分、

あと10分で審査委員の講評と表彰を行うという案に、変更してはいかがでしょうか?」

 

「そうなるとありがたいが責任が重いな……。でも、それは良い試みだ」

「Aさんが言うように審査委員が審査を受けていると考えるべきだ。これはごもっともだと思う」

 

「私も同感だ!

逆に、審査がこの地区の発表だけでなく、今後の改善の方向を引っ張っているように思う。

表彰された各社に納得してもらえて、しかもそのような進め方をすべきだ! と思ってもらえれば、再び賞にチャレンジしてくれるでしょう。

 

そう考えると、リーダー的な発表がこの地区の小集団活動に良い変革を与えるという効果が出るハズです。

審査は重要だ!

私は審査の仕事は責任が重いと思っていたが、だからこそ大切であり、

 

このような審査をすれば、審査と賞の役割が明確となるはずです。

また、関係者を集めて、もっとこの件について検討したいと考えます。

Aさん、どうでしょうか?」

 

「そう思います。

これは試みですが、先生方のご講評のあと、どうでしょう、若輩の私といたしましては、審査基準を講評してから表彰に移っては……」

「それ、賛成!」

 

「勝手な意見ですが、事務局はこのようなことを了解していただけますか」

「大賛成です。来年の聴講者が増えるかもしれません。

アンケートでもこの試みをフォローして、また先生方にご意見をいただきたいと思った次第です」

 

「では、この考えで、今後は発表を聞くことにしましょう」

と、このようにして第一線監督者大会は開かれました。

審査の評価基準5項目

「別の話で恐縮ですが、私達は第一線監督者を経営者と呼んできましたし、また小集団活動を直結現場改善集団+人づくり、と呼んできました。

何とかこのような方々の集まりをもっと盛り上げたいと思っていました。

そこで、第一線監督者発表会の後、賞の選定に加えて評価基準を作成しました。

 

この5項目ですが、皆様がこれから検討される題材になるのではないでしょうか?

 

  • 経営直結型のニーズに直結したテーマ実現に努力していること
  • テーマ推進を行う過程で自己の意識改革・成長が見られること
  • 問題解決に当たって、上下左右の関係者と調整・協力を図り、テーマ実現を早め、良い影響を周りに与えていること
  • 問題解決の手順が論理的であり、スピード性も高く、理にかなっていること(QC7つ道具の有無は発表の条件や評価対象にしない)。
  • 発表態度に熱意と自主性があり、他に良い影響(第一線監督者のあるべき姿を見る)を与えるような発表がされていること

 

発表の評価は、発表への取り組み姿勢や発表テクニック上の勢いだけではないです。

当日、審査員の皆様は、この審査基準に合意されました。この地区の小集団の発表とは対象が異なります。

ですが、多少は参考になるではないでしょうか?」

 

「いや、良いです。すみません、メモを取るのでもう一度、評価基準を」

「はい……。

もちろん、この方式を次回からの発表基準として発表したところ、

 

会場へ出席された方々からもアンケートが多く出され、大変な反響でした。事後談ですが、これを公開してから、翌年の発表会の出席者が増加しました。

バブル崩壊の不況にもかかわらず、でした。

しかも、より充実し、盛り上がって現在に至っている次第です」

 

「そうですか、評価基準と審査委員のレベル・質、考えさせられますね。

来年はこの地区でも評価基準を最初から明確にして大会を開催すべきであると思いました。

研究会で案をつくりたいと思います」

X社の梱包ミス対策方法

「皆様の意見に悪乗りして申し訳ありませんが、今日の梱包職場の発表いかがでしたか?

賞の対象にはならなかったようですが」

「あれですか、まあ、普通ではないでしょうか?」

 

「いや、今後は問題あり! とコメントしていただきたいです」

「どうしてですか?」

「私のスピード改善の話をする前でしたらOKとなり、優秀発表の部類です」

 

「わかったぞ!

1問題→1原因→1対策の原理から外れて、無駄な改善を行い的中率が悪い!

それですね、Aさん!」

 

「そうです。さすがですね! Mさん。

講演に少し加えましたが、あの問題はこうでした」

▼X社の梱包ミス対策方法
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「梱包・発想の職場に9名の方がおられた。

小集団で話し合い、ブレーン・ストーミングで次々案を出し、間違いを半減した、という内容でした。

特性要因分析を行い、要因関連図を作り……と、新QC手法とQC7つ道具のオンパレ-ド。半年かかったテーマでした」

 

「そうでした。投資金額は20万円。

発表は立派でしたが、Aさん、改善効果があろうがなかろうが、とにかく手法を使った、あれですね!」

 

「そうです。講演でコメントしたように、あれと全く同じ問題を数ヶ月前に私も改善しました。

その会社でも、最初はム-ド的でした。

“間違えをグル-プ全体で無くそう!”が合言葉でした。

 

ここでも、人がカードを見て資材を棚から抽出して箱詰めする作業です。

QC分析はともかく、5Mの何が問題かと事実分析をお願いしたのですが、1ヶ月後には問題が解決していました。

梱包ミスはゼロです。対策後、数ヶ月それを継続しています。

 

指導はこうでした。

“人により差がないかと責めるのは問題ですが、人が行う方法の差異はないかを調べてください!”とお願いしたのです。

ここでも9名の方が働いていました。調べた結果、2名はミスなし。3名が時々、といった感じでした」

▼Y社における梱包ミスゼロ対策
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「間違える方との違いは指差確認でした。

声を出しながら、伝票を確認する方式を行うか否かの差でした。

仕事のやり方の差、つまり標準化の問題であるということがわかったのです。

 

1週間の調査の結果、いろいろと計画していたアイデアの実施をストップし、ミスなし作業の励行徹底を2週間からスタートしたそうです。

この手順の徹底は職長が厳しく監査しました。

その結果、作業時間は2%ほど伸びましたがミスはゼロ、トータルではこの対策のためのミ-ティングも注意もないですから、効果大ということでした。

 

QC分析は一つも使いません。

頭の中で使いましたが、図は書きませんでした。

どうでしょうか。この差異はなんだと思いますか?」

 

「たしかに、QC手法を使う前にQCの考え方(QCセンス)と事実解析の大切さを感じました」

「私は、こう思うのです。

QC手法も、かつては有効な問題解決手法でした。

 

話は違いますが、“剣道をやるなら3年かかっても良き師を探せ!”という言葉があります。

この言葉は、良い師を得ると問題解決が早く、あまり良くない先生のもとでは、稽古をしても一流にはならない、稽古の時間が無駄に過ぎる。

いつかはある程度のレベルになれるが、それよりは良い先生につくべきであるという意味だと思います」

 

「オリンピックでも盛んにそのことを言っていましたね」

「なるほど、その考え方は大切だと思います。

この地区でも、ぜひスピード改善の考え方の導入を考えたいと思います。その時はよろしくお願いします」

 

「いや、売り込みで言ったわけではありません。

この変化の激しい時代に、同じアウトプットを得るならより早い方法の必要性をお話したかったのです」

 

「わかっていますAさん!その件ですが、2ヶ月後にこの地区で詳しく手法と事例を紹介していただけませんか?」

「もちろんです」

このような話で、現在この地区ではスピード改善法を導入する企業が増加中です。

 

次回の発表会では、スピード改善法で表現するなら、先の落雷対策のチームの発表は原理図化法を上手に活用したということで、1位を奪っていたかもしれません。

このような話で、夜遅くまで小集団活動のあり方を討論したAさんは、その内容筆者に話してくれました。

また、Aさんは、「翌年以降の発表会の変革とスピ-ド改善の普及を大きく願った」ということでした。

コメント

このAさんの話の後、JMAで企業の重職を担当される方々の集まりがありました。筆者がこの席で、Aさんが話した発表会のあり方について紹介すると、

「すぐ、うちでもその手法を導入したい。指導日程を調整してほしい」

という話が出ました。

 

やはり、こののテーマを抱える企業が多いようです。

特に、小集団活動発表会でなされる発表には、相変わらず事後の問題の解析と苦心談が多いようですが、それに注意すべきです。

理由は、下に示したように、火事を起こしてから火消しを行ったことと同じだからです。

▼現在事前検討対策と事後対策問題の活かし方
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スピード改善の究極は、事前検討による問題発生の防止です。

そう考えると、予防こそ表彰の第一位とすべきです。

そこで、筆者はこの会議でAさんのお話に加え、この図を紹介しました。

 

すると、賛同された結果、筆者が幹事役となった不良・クレームゼロ対策研究会の発足がなされました。

その後、ここに多くの企業のご参画とご支援を受けたのですが、現在その方式は体系化され、著書となり、JMAの研修でも普及中です。

読者の皆様には、ぜひ筆者達が進める「最初から問題を出さない」という、スピード改善法のご利用をお願いする次第です。


昭和45年から平成2年まで、日立金属㈱にて、全社CIM構築、各工場レイアウト新設・改善プロジェクトリーダー、新製品開発パテントMAP手法開発に従事。うち3年は米国AAP St-Mary社に赴任する。平成2年、一般社団法人日本能率協会専任講師、TP賞審査委員を担当を歴任する。(有)QCD革新研究所を開設して活動(2016年有限会社はクローズ、業務はそのままQCD革新研究所へ移行)。 http://www.qcd.jp/