中小製造業にこそ財務分析が必要!

中小製造業にこそ財務分析が必要!

こんにちは。テクノアの荒井です。

中小製造業様において、「売上が上がっているのに利益が出ていない。」「従業員のコスト意識が低い。」と言ったお困り事をよく聞きます。

製造業では、技術は一流であるにも関わらず、数字に弱く業績の見通しを立てるのが苦手な町工場がたくさんいらっしゃいます。

当社では、財務分析とIT利活用の両面で、業績改善のお手伝いをしておりますが、今回は、当社の中小企業診断士が実施している製造業特化型の財務分析をご紹介します。

1.財務分析で何がわかるか

企業の決算書を5期分お預かりして、当社の中小企業診断士チームで財務分析を行っております。その結果、良い点、悪い点が浮き彫りになります。

例えば、人間ドックの診断結果には、ご本人が自覚していないことでも数値で指摘することができます。私の実体験ですが、お医者さんと以下のようなやり取りをした結果、生活改善をしようと思いました。

医者「コレステロール値が高めですね。」

私「コレステロールが高いとどうなるのですか?」

医者「動脈硬化や心筋梗塞のリスクが高まります。」

私「それは心配です!どうしたら良いですか?」

医者「揚げ物を控え、よく運動をしましょう。」

私「わかりました。気を付けます。」

このように、医師からの「数値に基づいたアドバイス」の結果、私は週2回ジムに通い始めましたし、食事に対して以前よりかなり気を付けるようになりました。

企業の財務分析は、まさに健康診断のようなもので、ご本人の自覚の有無に関わらず、数字で良し悪しが分かるようになります。

もちろん、数字だけではなく、経営者からのヒアリングを通して因果関係を明確にする必要がありますが、決算書の数字は経営課題を突き止める重要な材料になります。

2.実際にどのような課題抽出があるのか

最近、私が訪問したお客様の例をいくつかご紹介します。

例①:材料費比率が上がってきている場合

診断士「材料費比率が上がっていますね。何か心当たりはありますか?」

経営者「昨今どこも材料費が高騰しているので、これはどうしようもないのです。」

診断士「では材料費が上がった分、売価を上げないと採算があいませんね。取引先と交渉をしていますか?」

経営者「始めようとしていますが、どのように交渉するべきか、ご相談させてください。」

診断士「そうですね。交渉するためには原価データなど、根拠ある資料が必要ですね。一緒に考えていきましょう。」

例②:売上が下がっているのに、残業代が増えている場合

診断士「売上が下がっているのに、労務費が増えています。確か、従業員数は同じですが、残業が増えていませんか?」

経営者「はい、確かに残業が増えました。仰る通りで、仕事が減っているのに残業代が増えているのはおかしいですね……。」

3.まとめ

このように、特に決算書の製造原価報告書に着目をすることで、経営者が気づきを得ることができるようになります。

ITは経営課題を解決するための道具であり、ITを導入する際はその目的をしっかりと従業員と共有してから、進めたいものですね。

弊社でも、財務診断とIT利活用をご提案するコンサルティングを行っております。ご興味がある方は是非、当社にお問合せください。


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