中国工場・従業員教育を考える!!(その2)
前回、中国工場の指導先の多くで従業員教育を行うが、
作業者に直接的に教育することはあまりなく、
現場の管理者や検査員に対して行うと書きました。
しかし、よりよい工場になるためには、
最終的には作業者のレベルを高めることが必要です。
ここで言うレベルとは、
「作業のスキル」「品質意識」「品質知識」のことです。
そのためには、作業者に対する教育がやはり必要です。
今回は、作業者への教育について弊社のやり方、
考え方をご紹介したいと思います。
中国工場では教育にも順番があると言いました。
先ずは管理者を教育します。
次に作業者への教育をするのですが、
そのタイミングとしては、
管理者の意識に変化が見て取れるようになった段階で
実施するのがよいでしょう。
なぜかと言うと、
管理者たちに作業者教育の先生をやってもらうからです。
自分が実践できていないことは、
人に教えることはできません。
自分が受けた教育の内容を理解してくれば、
それが仕事や態度に出てきますので、わかります。
教育では、
「教育は教える本人が一番勉強になる」とよく言われます。
これは、読者のみなさんも経験があるのではありませんか。
先生をやる管理者が一番勉強になるのです。
ですから、管理者が先生役をやることで、
管理者のレベルを一段高めることにつながります。
前回も書きましたが、弊社で実施する教育は、
基本を重視しています。
工場で当たり前に行うことを当たり前に
できるようにすることを目指しています。
作業者に対してもこれは同じです。
教育の内容としては、次のことを行っています。
・作業方法など仕事に必要なスキル
・品質管理の基礎知識
(良品と不良品の区分、不良品の処置方法を含む)
・品質に対する考え方
これらを順番に教えていきます。
一通り教えたらまた最初から同じことを教えます。
難しいことを教えるよりも、最低限必要なこと、
基本的なことを繰り返し教育するのがポイントです。
なぜかと言えば、一度聞いたくらいでは覚えないからです。
これは人間みな同じですね。
教育をしたらテストをすることをお奨めします。
前回の教育内容に関するテストを実施してください。
テストがあるのとないのとでは、
聞く側の姿勢に大きな違いがます。
ちなみに繰り返し教育では、
このテストも同じ問題で構いません。
基本を身に付けてもらうことが目的なのですから。