中国工場の不正-日本人のいない日系工場!!
今回はある日系工場で実際にあった不正行為について話をしようと思います。
日系工場とは言っても実は、その工場に日本人は1人もいません。
香港人3人に工場運営を任せていました。
3人の香港人は、
1人が全体を見る工場長、
1人が生産担当、
1人が経理担当というように役割を分担していました。
この3人の人間関係も問題あったのですが、今回は置いておきます。
工場はそこそこ回っていましたが、
品質問題で顧客からのクレームが頻繁に起きており、
本社は工場運営のテコ入れをしたいと考え、
香港人2人を辞めさせて代わりに日本人を工場長として雇い入れました。
この工場で生産している製品は、
典型的な多品種少量生産のため機械化が難しく人手に頼った生産方法としていました。
生産量に波があるので、それを吸収するために自社で雇った工員以外に派遣会社を利用し、
派遣された作業者を使っていました。
日本人工場長は、工場の実態把握から始めました。
最初に目についたのが派遣会社からの作業者による作業でした。
生産変動に対する緩衝材の役割だったはずが、
よく調べてみると毎日同じ人数の作業者が来て作業をしていました。