中国企業での5S活動紹介
玉架け用ワイヤーの収納……写真とナンバー表示をしている。
中国も大気汚染、廃液、ゴミ等、問題は山積している。
それを正していく第一歩は、このようなモノづくりにおける5S活動だ。
モノづくりにおいて、このような整理・整頓の心を身につけていけば、それはいずれ必ず社会へ伝播してゆくはずだ。
この企業も、これでやっとTPSの改善に着手できる下地ができた。
TPSの改善が始まれば、日々会社へ出勤する際、そのことが頭の多くの部分を占めるようになる。
そして改善が出来ると、本人のみならず、それを見た他の社員にも成功体験を味わさせることができる。
この成功体験こそが、次の改善を生む原動力になる。
ところで、「宗教」自体、無神論者である小生はどんなものか知らない。
しかし5S、TPSの普及は、宗教家の布教活動にすごく似ている感じがしている。
「自分が素晴らしいと感じたことを、他人にも勧めて、その人にも素晴らしいと感じてもらう」という点においてだ。
しかしトヨタが世界制覇した今でも、未だにTPSを勉強してみようとしない人も多い。
国内の某大手自動車メーカーの工場を見学したことがあるが、そこにはあんどんが1つもなかった。
こんな状態だと、作業者は機械から離れられない。
あんどんだらけのトヨタと今日も競争しているのだから、差が開くことはあっても縮まることはない。
そのような人たちには、「アンチトヨタの感情でそうなっているのかもしれないけど、一度私の話を聞いてよ」という気持ちになってしまう。
「疑念を捨て、私の言うことをすべて信じなさい」といった心境で、まさに宣教師の世界だ。