世の中の変化と日本の製造業が抱えている問題点【7】

世の中の変化と日本の製造業が抱えている問題点【7】

先回はアメリカの話をしましたが、その結果日本はどうなっているのでしょうか?

 

アイリスオーヤマの大山健太郎社長は、このような時代ではこれまでのマーケットインのスタンスでは対応しきれず、個別ユーザーが持つ潜在需要を積極的に引き出すユーザーインで対応しないといけないと言っている。

お客様の多様な要求やいろいろな条件、そしてそこから生まれる多くの可能性に対して即座に応じる力が重要になってくるということだ。

 

加えて、ここ最近、AI(人工知能)など情報技術が急速に進歩している。

AI以外にIoT、Big Data処理といった新しい多様な情報技術、あるいは3Dプリンターのような新しい製造技術が生まれており、必要があれば即座に対応できる技術力も大切だ。

マスカスタマイゼーションの時代、ユーザーインの時代に競争力を高めることを目指して、これらの画期的な情報技術や製造技術の真髄を理解したうえで活用、展開する知恵と技術も求められる時代になっているのである。

しかし日本は欧米と比べるとIndustry4.0のような総合的情報技術において大きく後れを取っているといわれている。

 

Question

報道では日本の製造業は欧米に比べて周回遅れだといわれているようです。

皆さんはどう思われますか?

世の中の変化と日本の製造業が抱えている問題点【7】

◎現場改善No.1コンサルタント。大手自動車メーカーにて、一貫して生産効率改善(IE)を担当し、その改善手腕を見込まれて、社命にてスタンフォード大学大学院に留学。帰国後、若くしてIE責任者として、全国の主力工場を指導、抜群の成績をあげる。 ◎現在、 柿内幸夫技術士事務所の所長 として、自動車、家電、食品、IT関連メーカーなどを指導。「現場で、全社員が一緒に改善する実勢指導」という独自のノウハウで、社長・工場長はもとより、現場の人たちから絶大な信頼をよせられる。中小企業のドロ臭さと、最新鋭の工場ラインの双方を熟知した手腕に、国内だけでなく欧米、中国、アジアの工場の指導に東奔西走する毎日である。 ◎1951年東京生まれ。東京工業大学工学部経営工学科卒業、スタンフォード大学修士課程修了、慶応大学にて工学博士号取得。 ◎著書「最強のモノづくり」(御沓佳美 共著)「“KZ法”工場改善」「儲かるメーカー 改善の急所〈101項〉」、「5Sでつくる高収益工場ビデオ」「図解でわかる生産の実務 現場改善」「現場改善入門」「現場の問題解決マニュアル」他多数。平成16年日本経営工学会経営システム賞受賞。工学博士、技術士(経営工学)。