世の中の変化と日本の製造業が抱えている問題点【5】

世の中の変化と日本の製造業が抱えている問題点【5】

マーケットは機能品質だけでは勝てない時代になったようです。

どうなるのでしょうか?!

 

しかしこれからは機能品質が良いことを当然の前提とした魅力品質で勝負をする時代になり、顧客ニーズを発掘するところから競争が始まる。

 

こうなると、これまでの原材料、部品投入から完成までの生産リードタイム短縮ではなく、いち早くユーザーニーズを探りあて即座に商品化し、リーゾナブルな価格で販売するまでのスピードが競争力を左右する大きな要素になってきたということだ。

 

すなわちこれまで積み重ねてきたモノづくりの力による生産リードタイムだけでなく、さらに幅を広げて顧客ニーズの発掘からそこで生まれた商品を顧客に届けて喜んでもらうまでの時間を新たなリードタイムととらえて、その激減が求められる時代になったのだ。

 

この顧客満足を得るまでのリードタイムを顧客満足リードタイムと名付けるとすると、これからは生産リードタイム短縮から「顧客満足リードタイムの短縮」の時代になったということだ。

 

これに対応するには生産技術力と現場改善力に加えて、商品開発力、設計力、営業力などの全社の力を結集する必要がある。

 

Question

機能品質から魅力品質への変化ですが既に起きています。

読者の皆さんのご経験からその例をいくつか思い浮かべてみて下さい。

どう思われますか?

世の中の変化と日本の製造業が抱えている問題点【5】

◎現場改善No.1コンサルタント。大手自動車メーカーにて、一貫して生産効率改善(IE)を担当し、その改善手腕を見込まれて、社命にてスタンフォード大学大学院に留学。帰国後、若くしてIE責任者として、全国の主力工場を指導、抜群の成績をあげる。 ◎現在、 柿内幸夫技術士事務所の所長 として、自動車、家電、食品、IT関連メーカーなどを指導。「現場で、全社員が一緒に改善する実勢指導」という独自のノウハウで、社長・工場長はもとより、現場の人たちから絶大な信頼をよせられる。中小企業のドロ臭さと、最新鋭の工場ラインの双方を熟知した手腕に、国内だけでなく欧米、中国、アジアの工場の指導に東奔西走する毎日である。 ◎1951年東京生まれ。東京工業大学工学部経営工学科卒業、スタンフォード大学修士課程修了、慶応大学にて工学博士号取得。 ◎著書「最強のモノづくり」(御沓佳美 共著)「“KZ法”工場改善」「儲かるメーカー 改善の急所〈101項〉」、「5Sでつくる高収益工場ビデオ」「図解でわかる生産の実務 現場改善」「現場改善入門」「現場の問題解決マニュアル」他多数。平成16年日本経営工学会経営システム賞受賞。工学博士、技術士(経営工学)。