ロードマップで想いを伝える
経営者の想いを現場へどのように見せていますか?
1.現場改革、意識改革、構造改革
弊社は、
・現場の生産性を高める仕組みづくり、
・生産性向上活動を現場で主導する人材の育成
この2つをコンサルティング事業の柱に据えています。
そして、この2つの具体的な活動の前にやらねばならないことがあります。
経営者の想いを現場へ浸透させて、一体感を醸成することです。
現場の一体化です。
生産性向上とは、現場改革であり意識改革であり、構造改革となります。
従来の仕事のやり方を変えなければなりません。
そして、全社のベクトルが、変えていこうとする方向で揃っていないと、現場の頑張りも部分最適化にとどまり、会社全体としてお金を生み出す状態に至らないからです。
経営者が望むのは利益を出せる体質づくりです。
生産管理の視点では全体最適化と言い換えられます。
これは会社全体のことであり、会社の“構造”そのものを“変える”必要があるのです。
ですから構造改革となります。
そして、この構造改革は、組織文化、風土の水準で改革がなければ、成し得ないものであり、そのための意識改革は不可欠です。
表面的な手続きを変えたからと言って、根本的に変わるものではありません。
さて、意識を変えるには、“意識”自体に焦点を当ててはだめです。
しばしば言われることですが、人は理性よりも、感情に従って動くとされています。
ですから、経営者が繰り返し「意識を変えろ!」と号令を掛けても、そう簡単に変わらないことを、皆さんはいやというほど経験しているのではないでしょうか?
これは、どちらかと言うと、現場の“頭”や“理性”に訴えているからです。
“心”や“感情”に訴えるには、現場自身が、何かを感じ取る状況に導く必要があります。
効果的なのは“行動”です。
行動を通じて、変化を体感し、小さくてもいいので成果を実感できる機会をつくることです。
それが、現場改革となります。
現場を対象に、何かを変えるのです。
5S、改善活動、小集団活動、赤札作戦……、
成果が目で見えると現場への訴求力が高まります。
儲かる工場経営への道は、こうした段階を踏んだ改革の積み重ねであると考えています。
現場改革→意識改革→構造改革→儲かる工場経営へ。
経営者が望む状態へ至るまでには地道な活動が欠かせないのです。
ですから、中途半端な体制で、改革は絶対に達成できません。
2.現場の一体化
経営者のこれでもかぁ~という程の本気モードと現場力のベクトルがマッチングして初めて、改革への道が拓けます。
経営者の想いに共感した現場から醸成される一体感、これがないと組織は活性化されず、動きません。
馬を手綱で操るのと同じです。
無理矢理引っ張っても、馬は動きません。
腕の立つ騎手は、馬を“その気”にさせて、自分の向かいたい方向へ歩かせます。
この時、馬自身は操られているという感覚はないのかもしれません。
組織を、現場を、“その気”にさせる源が一体感であると考えています。
だから、現場の一体化にまず着手したいのです。
3.知らせることで変わった現場
経営者の多くが、改革を目指して現場の仕事のやり方を変えよう決意したとき直面する課題は現場のベクトル合わせです。
経営者が考えている程には、現場は経営者のことを理解できていません。
経営者の頭の中は見えないのです。
したがって、頭の中を見えるようにすることが、改革の1歩目となります。
そこで、5年先、10年先の見通しを文字に書き出し、見える化を図るのです。
そして、弊社も一緒になって、この想いを現場リーダーや各工程のキーマン、ベテラン従業員へ伝え、訴えます。
大きな目的があることでやる気が引き出され、それが現場へ共有されると現場が組織として機能し始めるのです。
中小現場の管理者時代に痛感したことであり、弊社のコンサルティングで重視しているところでもあります。
焦って、ここのプロセスを抜いても、いい結果は出ません。
「俺は聞いてないね。」
「よくわからない。」
「やっても無駄です。」
こうした声が現場リーダーやベテランから返ってきて、行き詰ったことが、現場管理者時代に何度もありました。
現場に問題があったわけではありません。
現場管理者として経営者の想いを伝える、そのやり方に問題があったのです。
現場をチームとして機能させるために欠かせないのは、大きな目的、共通の共通の目標であると実感しました。
そもそも、知らされなければ、当事者意識は絶対に生まれません。
さらに、わかるように知らされなければ、想いは浸透しません。
現場の言葉は当然の反応であり、経営者の仕事の進め方に問題があると考えて下さい。
現在、ご支援中の現場でも、「知らせること」の効果を実感した現場リーダーがいます。
これまでも“勉強会”という場で必要な情報は伝達してきました。
しかし、その効果は、今ひとつであると、その現場リーダーは感じていたのです。
そこで、改めて、経営者の考える将来の見通しや、やろうとしていることを見える化し、文字に表して、図で表現し、各工程のキーパーソンへ伝えていきました。
従来とは、全く異なった手応えがあったようです。
各工程にやってもらいたいことと、経営者の見通しとの関連が見えてきたことで、現場の納得性が高まりました。
各工程の担当者の反応が良くなったとのこと。
「知らせることで理解してもらえました。」
その現場リーダーの言葉です。
4.ロードマップで見通しを知らせる
現場への指示と経営者の見通しとの因果関係。
現場の頑張りが、どのように利益やお金に結びつき、最終的に経営者の見通しへどう貢献するのか?
この因果関係を知らせることが、現場一体化でやるべきことなのです。
したがって、経営者の見通しの見せ方も大切になってきます。
社長の想いを実現させるのに、われわれは「何をどう変えればいいのか?」弊社ではこれをロードマップという形で見える化していただいています。
経営者の5年先、10年先の見通しを、見える化するには、因果関係を明確にして現場へ示す道具が必要なのです。
現場改革、意識改革、構造改革、儲かる工場経営への道の第一歩目は、現場の一体感を醸成すること、一体化です。
そして、現場改革の初手は、経営者の見通しを現場へ「知らせる」こと。一体感を醸成して、現場を一体化するには道具が必要です。
丸腰で現場に働きかけてはいけません。
常にご自身の想いを見える化した状況を維持して下さい。
経営者が考えている程には、現場は経営者のことを理解できていませんから。
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