ルールを守ること|元トヨタマンの目
工業製品は人がルールを守った固まりである。
人がルールを守らなかった部分が、不良という形になってお客様の手もとに届くといっていい。
工場では管理者が標準作業票をつくり、それを作業者に守らせることによって、品質の確保を実現させている。
だからものづくりにたずさわる作業者は100%ルールを守らなければならない。
特に自動車製造などは人の安全にかかわるから、それは絶対だ。
日本の場合、一歩工場を出ても、みんなが交通ルールなどきちっと守る。
したがって、工場も社会もルールを守るから違和感はない。
しかし中国では、工場では日本と同じように決められたルールは100%守るように要求されるが、一歩工場を出れば、そこは交通ルールなどあまり守られない世界が広がっている。
その両者には非常に違和感がある。
だから中国でのものづくり指導は非常に骨が折れる。