ラオス人に聞き返されると腹が立ちます。 | ラオス縫製工場の日常
※当コンテンツはCBC Laoの提供でお届けいたします。
ラオス人とラオス語で会話していると、ラオス語の発音が悪かったり、文法が間違っていたりすることがあるので、「もう一度言ってください」と聞き返されることがあります。
ラオスの教科書では、「もう一度言ってください」は「イートゥヌン」です。
ラオス語で「イーク」が「もう一度」、「トゥア」が「〜回」、「ヌン」が「1」で、「イーク・トゥア・ヌン(もう1回)」が短くなって「イートゥヌン」です。
でも、ラオス人の口からこの「イートゥヌン」を一度も聞いたことがありません。
外国語を習っていると、教科書に乗っている表現が日常ではあまり使われないということは、よくあることといえばよくあることですね。
実際に、ラオス人と会話していると、どのように聞き返されるのかというと……
1.「メンニャンコ」
日本語では「何?」って感じです。
そして、「メンニャンコ」ってなんかかわいい感じがしますよね。
北部出身の人がよく使っているような気がします。
ラオスでは、北部にラオスの昔の都であるルアンパバーンがあるので、北部方言が上品な感じがします。
特に男の人が使うと、品の良い人だなと感じるのは私だけでしょうか……
2.「ワオ・マイ」
日本語で「もう1回言って」という感じです。
ラオス人同士というより、外国人に使われる感じでしょうか。
3.「ワオ・ニャン」
日本語で「なんて言ったの?」という感じです。
4.「はっ」
これがもっともよく使われるような表現です。
特に南部出身者ではこの「はっ」しか言わないような気がします。
そして、4.「はっ」という聞き返し方が、ラオスに来たばかりの日本人がかなり「イラッ」とする言い方です。
こちらが一生懸命話しているのに、理解できないときには「はっ」と、日本の不良たちが言ってそうな感じで「はっ」と言ってくるのです。
しかも、年下の人、子どもたちも、何の遠慮もなく「はっ」と言ってきます。
本当に腹が立ちます。
しかし、この「はっ」という表現は、小学校の教科書にもでてくるスラングではない列記としたラオスの言葉であり、きちんとした聞き返し方です。
もちろん年上の人にも、上司にも使ってもまったく問題ありません。
ラオス人は、普通に目上の人などに「はっ」と言っています。(分かっていてもラオスに来て最初の頃は腹が立つのには変わりはありません!!)
ところで、ラオス人と話していると、ラオス人が日本人の言っていることが分からなくて聞き返すことがある以上に、日本人はラオス人の言っていることが分からなくて聞き返します。
最初はもちろん教科書で習った「イートゥヌン」と言います。
でも、その表現を誰も使っていないのが分かってくると、女性では「メンニャンコ」を使う人もいますが、多くの人が結局はラオス人と同じように「はっ」と聞き返すようになります。
短いですし、言いやすいです。
こんな風に自分自身もラオス人の言っていることがわからないときに「はっ」と聞き返すようになってくると、ラオス人に「はっ」と聞き返されても、「イラッ」とすることがなくなっていきます。
こうしてラオス文化を受容していく訳です☆
ラオス人といる時間が多くなると、日本人同士で会話していても、相手が言っていることがわからないときに「はっ」と言ってしまいそうになります。これは要注意です。