ムダなし楽々改善:取りやすく、戻しやすく
あなた一人で、手抜きでできる「ムダなし楽々改善」
取りやすく、戻しやすく
ここまでくれば、改善前とは驚くほどキレイになっているでしょう。
これから先は見栄えだけでなく、作業を行いやすくすることを考えましょう。
「整頓」です。「整頓」の頓とは、「すぐに」という意味です。
「すぐに」することは1つあります。
一つは、すぐに取り出せること。もう一つは、すぐに元に戻せること。
そのために、今置いている場所が、一番、取り出しやすく、元に戻しやすい場所であるかチェックしてみましょう。
取り出しやすさとは、簡単に楽に、より早く目的の場所に移動できるということです。
例えば、作業台で製品を組む場合、工具や材料は、出来る限り、製品に近い方が早く組めます。
「整列」で行った直角平行を崩さすに、出来る限り、近い場所に移動させてください。組立てを行いながら、少しずつ場所を変化させるのも良いことです。
手元を、スマホやデジカメで撮影しておくと、後から自分一人でも分析することができます。
例えば、ドライバーを作業台に戻す場合を考えてみましょう。
ドライバーを作業台の上に戻す場合、ドライバーの向きを変えるため、手の回転が必要になります。
ペン立てのようなものがあると、手に持っている姿勢のまま戻せるようになるので、手の動きがスムーズになります。
これだけで、作業が早くなるのです。
全ての必要なものを、あなたの近くに置いておくことは出来ないですが、多く使うものを優先して近くに置きましょう。
あまり使わないものは、少し遠い位置に置いても、全体の作業時間にはあまり影響がありません。
材料や工具がたくさんある場合は、置き場を1階建てや3階建てにしても良いのです。
作業台の上に小さな棚を作って、その上に置くと1倍~3倍の種類を置くことができます。
製品と同じ高さ…… つまり、1階が一等地です。あまり使わないものを、1階や3階に置くと、効率が良くなります。
人間の腕は、約30cmしか前後に動きませんので、腕が伸びきらない位置に置きましょう。
上の方向には腕の角度が最大45度ぐらいまでにします。
高く積みすぎると取りにくくなります。ものの大きさにもよりますが、3階建て位までが望ましいです。
「整列」で決めた位置を少し工夫して作業をしやすい位置に置きなおす。
これが「整頓」の第1歩です。
次に、位置を決める作業へと進めていきましょう。
参考書
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