ブリーチ(洗い加工)っていっても濃さはいろいろです。 | ラオス縫製工場の日常
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いろいろな種類のある洗い加工の中でも、ブリーチ加工は、デニムの商品を作る時にもっともよく使われる加工の一つです。
ブリーチ加工は、その名前の通り、生地の色を落とす加工なのですが、その色をどれだけ落とすかによって雰囲気が大きく変わります。
なので、アパレル会社さんから、サンプルを作る時に、ブリーチ加工をしてくださいと頼まれたときには、一緒にどれくらいの濃さが良いのかがわかる色サンプルが一緒に送られてきたり、それがない場合にはサンプルの縫製前にブリーチ加工をした色サンプルをアパレル会社に送ったりしてお互いで色の確認をしっかりします。
【参考】
洗い加工で質感が大きく変わります。
洗い加工の現場、洗い屋さんってどんなところ
実際にどれくらい色が違うのかというと、下のヒッコリーの写真を見てください。
左が、もともとブリーチする前のヒッコリーの生地です。
そして、真ん中が弱めのブリーチ加工をしたもの、右が強めのブリーチ加工をしたものです。
このようにブリーチ加工と一言でいっても、かなり色合いに違いがあるので、私達が、洗い屋さんにブリーチ加工を頼むときも、これくらいの色でという写真や過去のサンプルなどを一緒に渡さなければなりません。
ただ口頭で、弱めのブリーチ加工で、強めのブリーチ加工といっても、なかなかお互いの思っている色を一致させることは難しいです。
ちなみにブラックデニムを染めると、グレーっぽい色になります。
なかなか使うのにはセンスが必要な難しい色です。少し分かりにくいですが左側が洗い加工前の色(ワンウォッシュしています)で、右が洗い加工後の色です。
また、このブリーチ加工と一緒に、行われることが多いのが、オーバーダイ加工です。
ブリーチ加工した商品に、さらに染めていくことで、ヴィンテージ感がでてきます。
下の写真では、左がブリーチ加工をした上でオーバーダイ加工をしたもの、右がブリーチ加工だけのものです。
上の写真はかなりしっかり染めていますが、下の写真のようにほんの少しの色を染めることもできます。
ブリーチ加工をしたの後にオーバーダイ加工をしたもの、右がブリーチ加工だけのものです。
デニムはカジュアルでもっともよく使われる素材の1つですが、こんな風に洗い加工1つで大きく雰囲気が変わるのが面白い素材です。