ドイツで日本は存在感を発揮できたか?日本企業ブース巡り[ハノーバーメッセ訪問記⑩]
世界最大の産業見本市ハノーバーメッセの取材訪問記。10回目はちょっとしたクイズを。
2017年のハノーバーメッセは、さすがに世界最大の産業見本市とあって各国から多くの企業が出展し、70カ国以上6500以上の企業・団体がブースを出展していました。
国別で最も多くのブースを出展していたのは、もちろんドイツで、その数は2668社。2位は中国の1394社でした。
そこで問題です
日本企業はどれくらい出展していたでしょうか?
A.1000社以上
B.500〜999社
C.100〜500社
D.100社未満
※答えは記事の最下部へ。
会場を回っていた時の日本企業のブースの様子をちょっとだけご紹介します(ごくごく一部です)。
三菱電機はe-F@ctoryの外部連携をアピール。SAPやOracle、IBMなどとの接続性を紹介しながらオープンな姿勢を訴求
THKは、制御系の分散型モータドライバを使ったSEEDソリューションやロボットハンドなどを前面に(もちろんLMガイドも)
FANUCは協働ロボットなどアーム型ロボットを中心に展示。さすがに大人気でした
パナソニックはTOUGHBOOK推し。昨年は、次世代工場でシーメンスとの協業なんてニュースがありました
オムロンは卓球ロボットの体験コーナーが大人気。通路まで見学者で溢れていました(隣のブースが怒っていたのは内緒です笑)
徳島県は県内企業を集めて合同ブースで出展。青色LED発祥の地ということで、青色に関連したものを展示
とここまでご紹介した日本企業はごく一部。他にも日立製作所やコニカミノルタなども出展していました。
ということで冒頭の答えは、
D.100社未満
え、意外。。。
ハノーバーメッセ公式サイトの出展社検索の国選択で日本を選ぶと、わずか37社しか出てきません。。。(NCネットワークによる複数社の合同出展はありますが)現地法人で出展している場合、国はその国になり、その分のカウントはされていないので、もう少し増えるとは思いますが。。。
とは言え、それも限定的でしかなく、会場を巡っていて日本が存在感を発揮していたという印象は受けませんでした。すれ違う来場者も、日本人らしき人はそれほど見かけませんでした。
ちなみに主要なアジアの国では、中国は1394社、インド168社、台湾126社、韓国112社、タイ13社、シンガポール4社が出展していました。
日本企業の喫緊の課題として、グローバル市場への展開があります。
日本市場は熟成していて先進的な取り組みを行っている企業が多く存在します。技術の幅も広く、世界にあって日本にないというものはあまりありません。
ですので、技術や製品を見るという意味で言えば、日本の展示会に参加することで十分です。今回のハノーバーでも日本の展示会で見かける製品や技術が多く、それに対する物珍しさは感じませんでした。
しかし、今回の一番の収穫は、市場の状態、異なる文化、商習慣の違いを実感できたことです。これは大きな刺激になり、勉強になりました。次のビジネスという意味でも。
世界を考えるのであれば、日本から出ることが大事。もっと多くの出展社、もっと多くの見学者が来ることを望んで止みません。
まだまだ他の写真もありますので、そちらもお楽しみにーー!!
ものづくりニュースのインスタグラムでは、ハノーバーメッセの会期中に撮影した写真をアップしています。ぜひこちらもご覧ください!
★ものづくりニュースインスタグラム
参考:ハノーバーメッセ公式サイト(ドイツ語・英語)
参考:日本能率協会、ドイツメッセ日本代表部