トヨタ生産方式の全体像|元トヨタマンの目

トヨタ生産方式の全体像|元トヨタマンの目

1.トヨタ生産方式のベース部分の考え方

1個流し⇒「ロット待ち=0」

ポカヨケ⇒「不良=0」

工程間の同期化⇒「工程待ち=0」

シングル段取化(機械停止10分未満)⇒「小ロット化」
ワンタッチ段取化(機械停止1分未満)

専用ライン化⇒「段取替え=0」

 

2.トヨタ生産方式

ものづくりの方法および要員配置

自働化(機械自体が不具合を感知し、機械停止し、あんどん点灯)
 ↓
平準化仕掛け(全種類が固まらず、ばらばらにして組立ラインに仕掛ける)
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かんばん運用(平準化があって初めてかんばんが運用可能になる)
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労務費生産性評価(月次単位の生産変動での各工程の必要人員を算出)
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少人化(端数工数を集約し1人工を追及)

問題解決

平準化仕掛け(これによりサイクリックな作業となり標準作業票が作れる。予算管理もこの体制でなければ数字が荒れて管理にならない)
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標準作業票の掲示(これと異なった作業が問題点)
製造変動費予算実績管理(前半年間の平均ベースより赤字が問題点)
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問題点の顕在化・明示(会社がトヨタマンに何が問題なのかを組織として示す)
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トヨタマン全員による問題解決手法の実践(問題解決手法の教育は徹底的に実施)


豊田生産コンサルティング株式会社代表取締役社長◎略歴 昭和30年(1955) 愛知県豊橋市生まれ 昭和53年(1978) 早稲田大学商学部卒業トヨタ自動車工業株式会社(現トヨタ自動車)入社 平成16年(2004) トヨタの基幹職チャレンジ・キャリヤ制度(他社への転出支援制度)によりトヨタを退職(退職時資格は課長級) オーエスジー株式会社オーエスジープロダクションシステム推進本部副本部長就任 消耗性工具(ドリル・タップ・エンドミル)専門メーカーで自動車関連以外の業種の現場改善活動に従事。 平成19年(2007) 豊田生産コンサルティング株式会社設立◎トヨタでの職歴(26年)人事部人事課海外関係人事 3年/財務部経理課輸出入経理、国内債権債務管理 3年/本社工場工務部原価グループ鍛造工場能率・製造予算管理、工場棚卸総括 3年/本社工場工務部生産管理室車体・塗装・組立工場生産管理 4年/米州事業部原価企画グループ北米事業体原価管理、北米生産車原価企画 3年/田原工場工務部原価グループ成形工場能率・製造予算管理、トヨタ生産方式部課長自主研 2年/田原工場工務部生産管理室エンジン・鋳物工場生産管理、トヨタ生産方式部課長自主研 8年◎本社部門(人事・財務・原価企画)9年、工場部門(本社工場・田原工場)17年と本社機能、工場機能のそれぞれを幅広く経験。特に工場では生産管理と原価管理という「石垣」づくりとトヨタ生産方式自主研メンバーとして「天守閣」づくりの両方に長年従事。