トヨタのラインイメージをもとに手法を考える|元トヨタマンの目
今、中国の日系企業の組立ライン構築を進めている。
トヨタのラインをイメージして、そこに1つでも近づけることは何でもする。
今回、台車作成等、進度通り進めていてくれたため、最終方向が固まった。
①平準化仕掛け(当然1個流し)……販売も巻き込んだ検討要
②標準作業の決定
③標準作業票の作成
④部品供給方法の工夫
⑤部品発注は現状の部品棚を活用して「発注点かんばん」を導入
(本来は部品かんばんだが中国だから納入リードタイム長く使えない)
あとは着実に進めるだけだ。大変だが、進むべき方向さえ固まれば、できたようなものだ。
加工ラインは手動機中心だ。
手動機のためあんどんは使えない(あんどんは自動機の監視排除が目的)。よって1個流しを徹底して、発注量の削減で儲けるしかない。
逆に、手動機なるがゆえに、1個流しなどすぐにでもできる。しかし仕組みづくりがいる。
あとはやはり「段取り改善」を進めるしかない。
この会社は自社ブランドを持っており、それゆえに販売・管理など固定要員が多い。
工場へのトヨタ式導入により、増産ができる体質になった(なる)ので、あとは販売増により固定部分を薄めていくしか方法はない。
いずれにしろ、従業員がやる気になった会社が勝ちだ。その点ここは、中国人の担当者もやる気で進めてくれている。もう勝ったようなものだ。
いろいろな会社へお邪魔しているが、規模が大きかろうが小さかろうが、何をつくっていようが、ものづくりはみな同じで、すべてトヨタのラインをイメージして進めれば手法は自ずと決まってくる。