ダイヘン、業界最長リーチの8kg可搬協働ロボット「FD-VC8」を発売
この記事の内容をまとめると…
- 協働ロボット「FD-VC8」を市場投入
- 8kg可搬・最長リーチ・高軌跡精度を実現し、多様な用途に対応
- 高速モードやダイレクトティーチ機能で生産性・操作性を向上
同社は、可搬重量8kg・同クラス最長リーチ1550mm・省スペースを実現した協働ロボット「FD-VC8」を発表した。高軌跡精度や耐環境性といった従来機の性能を維持しつつ、操作性や生産性を大きく向上させた。
FD-VC8詳細
FD-VC8は、従来機「FD-VC4」シリーズと同様の高い軌跡精度や耐環境性を保持しながら、可搬重量を8kgに倍増させ、動作範囲も拡張された協働ロボットである。リーチは8kg可搬クラスで最長の1550mmを実現し、精密作業にも対応可能な基本性能を備える。
高周波ノイズ下や火花が飛散する環境にも対応できる耐熱カバーを搭載し、過酷な環境下でも安定稼働を実現。設置面積は190mm×246mmと省スペース化されており、アーム背面・底面の2方向から制御ケーブルを引き出す構造により狭隘部への設置も可能。内蔵の8芯信号線により、ケーブル干渉を気にせずツールの使用ができる。
操作性については、アーム先端に操作ボタンを搭載し、ティーチペンダントを使わずに位置記憶等の教示作業が行えるダイレクトティーチ機能を強化。チャックやアンチャックなど任意信号の割付けや、タッチセンシング機能も搭載されており、ミリ単位の教示精度を実現する。
さらに生産性向上を目的として、高速モードを搭載。周囲に人がいない場合に切り替えることで、動作速度を従来比2倍まで向上させることが可能である。また、後方動作範囲の拡張により、ロボットの向きを変えずに後方で作業ができる設計となっており、タクトタイムの短縮に貢献する。
安全面では、手指の挟み込みリスクを排除した角のないアームデザインを採用し、ロボットの状態が視認できる動作灯を上腕部に配置している。
販売は2025年5月より開始予定で、年間600台の販売を見込む。メーカー希望価格は税別780万円。