【樹脂成形の不良対策】シルバーストリークを防げ
樹脂製品の表面に銀色の痕ができてしまう「シルバーストリーク」。
シルバーや銀条とも言われ、樹脂成形では悩ましい不良の一つです。
そんなシルバーストリークをどのように発生させないようにするか。
簡単にまとめました。
そもそもシルバーストリークの原因となる空気は、
1.樹脂材料を溶かす時(可塑化)に樹脂から出るガス
2.樹脂材料を溶かす時、スクリューの回転で樹脂に巻き込まれる空気
3.射出工程で型に巻き込まれる空気
の3つです。
これらを対策すれば、シルバーストリークの発生が防げます。
1を防ぐには、
◆シリンダー温度を下げ、樹脂温度を低めにする
◆ガスベント付きシリンダを使う
◆樹脂がシリンダ内にとどまる時間を短くする(滞留時間が長くなるほどガスが多く発生する)
◆材料をしっかり乾燥させる(材料の水分や揮発分を事前に取り除く)
2の対策には、
◆スクリューをゆっくり動かす(射出速度を落とす)
◆背圧を上げる
3を解決するには
◆ランナー、スプールは細いものを使う
◆ガス抜きを作る
が良いとのこと、
シルバーストリークは、設計段階では対策するのは難しいですが、
強いて言えば、成形品の肉厚をできるだけ均一にするのが有効とされています。