サーマル・NP用語集(ま行)

サーマル・NP用語集(ま行)

サーマル・NPに関する用語をまとめた用語集です。

 

融解熱
英文表記:heat of fusion
融解熱とは、定温での融解にともない吸収される熱量のこと。潜熱の一種で、その大きさは同じ条件での凝固に伴い放出される凝固熱に等しい。

 

有機ELデバイス
英文表記:organic EL device
有機ELデバイスとは、電極で挟んだ有機薄膜に電圧をかけ、陽極と陰極からそれぞれ注入されたホール・電子の再結合によって生じる発光性有機分子の励起状態から蛍光、またはリン光発光として取り出すデバイスのこと。 一般に、有機EL(Electro Luminescence)、またはその動作原理がLED(Light Emitting Diode)と同じであることから有機LEDとも呼ばれる。薄膜有機ELは低電力で高い輝度を得ることができ、視認性、応答速度の点で優れ、薄膜化、カラー化容易であることから、自発光型ディスプレイとして期待されている。発光材料には、一般に蛍光発光物質が用いられるが、最近リン光発光材料が見出され、ホール・電子の再結合で得られる励起状態のエネルギーをほぼ発光として取り出すことが可能となっている。

 

有機トランジスタ
英文表記:organic transistor
有機トランジスタとは、有機半導体を用いた薄膜トランジスタ(TFT: thin film transistor)の総称である。有機半導体層には、ペンタセン、オリゴチオフェンなどの低分子有機半導体蒸着膜やポリパラフェニレンビニレン、ポリチオフェン誘導体などの高分子半導体薄膜が用いられる。膜面に垂直方向にキャリアを流す、縦型有機トランジスタ構造も検討されている。特に、フレキシブルディスプレイの実現のために、液晶や有機EL駆動用トランジスタとして注目されている。

 

誘電プロセス
英文表記:ferroelectric printinng
誘電プロセスは、強誘電体に大きな電界を加えると、印加電界を除いた後も分極状態が残る。コロナ帯電などにより誘電体に強い電界を加えて一様に分極させた後、レーザ光などで部分的に加熱して加熱部分の分極を反転させて静電潜像を形成する。トナーによる現像・転写・定着を経てハードコピーを得る。分極状態は保たれるので、マグネトグラフィのようにマルチコピーが可能である。レーザを使うものは光誘電プロセスともいう。

 

溶融型熱転写法
英文表記:thermofusible transfer method
溶融型熱転写法とは、常温では固体のインクを、熱を加えて溶融、または軟化させて被記録紙に転写する記録方法をいう。インクとしては、ワックス等の熱融解物質中に顔料を分散したものが一般的である。

 

溶融浸透層
英文表記:thermofusible-ink-penetration layer
溶融浸透層とは、熱転写記録で用いられる受像紙のインク受容層の一種である。溶融転写型記録において、熱で流動化したインキが速やかに浸透できるように多孔質状に形成されたインク受容層をいう。一般的な溶融転写が2値記録であるのに対し、インキの浸透量に応じた階調表現ができることが特徴である。

 

溶融粘度
英文表記:melt viscosity
溶融粘度とは、物質の溶融状態における粘度のこと。熱転写材料においては、加熱溶融時の粘度が記録特性上、非常に重要となる。

 

提供:一般社団法人 日本画像学会


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