オートサロンで見つけた現場活動活性化のヒント

オートサロンで見つけた現場活動活性化のヒント

停滞している現場活動を現状打破したければ、「意外性」に注目する。

現場に「エッ」とか、「オッ」と言わせる、という話です。

1.東京オートサロン

国内で開催される自動車関連の展示会では、東京モーターショーが最も知られているのではないでしょうか?

「モーターショー」は世界各地でも開催されています。多くの方が耳にする展示会のひとつではないでしょうか。

国内でも2年に一度の割合で開催されています。(次回開催は2017年秋、つまり今年です。)

自動車メーカーが自社製品のコンセプトをアピールする場になっています。

各社が取り組む次世代技術を発表する場にもなっており、最新技術情報を知るにも絶好の場です。

多くの部品メーカーも出展しています。

 

そして、モーターショーとは別に、東京オートサロンという自動車展示会も開催されています。こちらの展示会は、毎年開催されています。

カスタマイズ車を対象にした展示会です。車好きの方ならばご存知かもしれません。

「チューンドカーの市民権を勝ち取る」というコンセプトで1983年に始まった展示会です。

毎年3日間開催されます。

 

下記直近6年間での総動員数推移です。

2011年  243,077

2012年  255,709

2013年  282,659

2014年  296,714

2015年  309,649

2016年  325,501

マス・カスタマイゼーションで付加価値を拡大させる

 

オートサロンで見つけた現場活動活性化のヒント_01

 

今年も幕張メッセで、東京オートサロン2017が開催されました。(1月13日〜15日)

大手自動車メーカーをはじめ、カスタマイズ専門業者等、458社が出展。総勢850台のカスタムカーが展示されました。

3日間合計の総動員数は324,400人。前年の実績を上回ることはできなかったようですが、3年連続30万人越え。

自動車業界で「カスタマイズ」に興味を持つ人が増加傾向にあるという事実は注目に値します。

 

私もしばらくぶりに東京オートサロンの会場へ足を運びました。

かって自動車部品の開発と製造に関わっていた時、こうした展示会には足しげく通いました。

市場のニースや技術動向を把握することが目的です。

今でもクライアントの経営者様へ的確な技術アドバイスをするために最新の技術情報は重要です。

また、エンジニアの端くれとして今でも技術動向そのものにも興味があります。

そういう意味で展示会は重要な情報源です。

 

今回、そうした目で会場を見る一方で、もう一つの観点で会場を眺めました。

その観点とは……。

 

2.人の関心を引くためには……

しばらくぶりに足を運んだオートサロンではこれまでとは違った観点で会場を眺めました。

多くの人を集めているブースはどのような特徴があるか、です。

なにせ「クルマ」の展示会です。周りは当然にクルマだらけです。

それも腕によりをかけてカスタマイズされたクルマがあちらこちらに並んでいます。それが850台も。

少々の工夫では目立ちません。こうした状況下で自社のブースへ足を運んでもらうためには……。

 

こうした場での「ブランド力」はやはり絶大です。大手自動車メーカーのブースは多くの人を集めていました。

規模も大きいですし、人目を引くイベントも盛りだくさん。

私がホンダのエリアへ行った時、中島悟氏のトークショーをやっていました。

中島悟氏は日本人初のフルタイムF1ドライバー。20分程度聞き入ってしまいました。

 

「ブランド力」のパワーはすごい。ブランド力は、なにかやってくれるだろうという「期待」を生みます。

 

中小モノづくり企業も長期的には獲得したいパワーです。

少数でもイイので自社のファンを作っていくことです。地域に絞ったブランド力でも十分です。

こうした「ブランド力」で人を集めるのは王道です。

 

さて、王道は王道として、それ以外で人を集めていたところはないのか……。

 

会場を見回して気が付いたことが3つありました。

1)車を使って何ができるか、何ができたかを明確に表現していた展示

2)技術のことを「徹底的に」、素人でも理解できるように説明していた展示

3)「エッ」と意外性を感じさせる展示

 

オートサロンで見つけた現場活動活性化のヒント_02

 

会場に足を運んだのは最終日の昼近くです。入場者数がピークにある時でした。

ですから、会場はどこも移動もままならないほどに混んでいました。そうした中でも、人の密度には濃淡はありました。

多くの人が足を止め、人だかりができていたブースはやはり他の場所より存在感があります。

上記に挙げた1)項と2)項は、まぁ当然のことです。そもそも、多くの人が期待していた「コンテンツ」なのですから。

 

これら以外の3)項で人を集めていたところに興味をひかれました。

「エッ」と意外性を感じさせる展示とは、基本的に車以外の要因で大いに興味を引いたということです。

 

こんなブースがありました。

最初に入場したホールで、「異様に」家族連れが集まった展示ブースがありました。早速、覗いてみると……。ウルトラマンが立っていました。

「A MAN of ULTRA」というブランドを展開している企業のブースでした。

「ウルトラな男を創り出す」をコンセプトに各種商品を展開しているようです。ウルトラマンをモチーフにしていました。

そこがトヨタの86(スポーツカー)をベースにしたカスタマイズカーを開発しました。

その名も「M78×86」。

遊びではなく大人向けのデザインです。なるほどカッコイイ。ウルトラマン世代の私も気になる展示でした。

このカッコイイ車と一緒に参加していたのがウルトラマンです。

子供はウルトラマンと一緒に写真を撮ってもらい、お父さんは「M78×86」に乗り込んで興味津々。

家族連れの足が止まらないわけがありません。多くの家族連れが並んでいました。

まさかウルトラマンに会えるとは、というところでしょう。

 

カスタマイズカーの展示会で大人も子供も楽しめるキャラクターを登場させた意外性。

他の展示ブースで、これほど強烈なキャラクターはありませんでした。

 

もうひとつ、人を集めていたという観点ではずせないのはコンパニオン。

コンパニオンがいるところは、当然に人を集めていました。

これは昔からなので、珍しいことではありません。が、ヨクヨク見ると、人の集まり方に「迫力」の違いがありました。

 

コンパニオンの皆さんは見た目華やかです。コンパニオンの人数が多ければ、多いほど人を集めやすい。

そうした中で、コンパニオンが「一人」であるにも関わらず、思いっきり人を集めていたブースがいくつかありました。

それは……、猫耳やメイドのコスプレのコンパニオンが登場したブースでした。

ここまでくると、クルマに興味がある方々とは別の趣味の方々の集まりということかもしれませんが……。

 

ただ、人が集まるところには、さらに人が集まりやすいようです。

結果として、そうしたブースでは多くの見学者が展示物を見ていました。

 

あの手この手で人に見てもらおうという工夫で、「意外性」は役に立つ観点です。

なにせクルマだらけの展示会です。単にクルマを展示しているだけでは周囲に埋没します。

どうやって自社のブースに人に集まってもらおうかと考えるわけです。

「ウルトラマン」や「コスプレ」。

まさか、ウルトラマンが会場に立っているとも思いませんでした。

「車のショーでコスプレかねぇ。」という言葉も何度も会場で耳にしました。

意外な対応が人を引き付けるのも事実。人を引き付けたうえで、本題に入る。

ウルトラマンやコスプレを登場させた意外性に引き付けられ、結局そのブースの展示も見た人も少なからずいたはずです。

 

3.現場活動を活性化させるための着眼点

長年、現場活動を展開してきたけども、最近、活動が停滞、行き詰っていることはありませんか?

こうした状況を打破するための観点のひとつは、「意外性」です。

 

多くの中小モノづくり現場では改善活動が展開されています。

ただ長年の活動にも関わらず、昨今、活動が今一つと感じられている経営者様も多いようです。

改善活動に関するご相談の多くは、こうした、現状打破の課題です。

現状を打開するための観点のひとつとして、「意外性」に着目します。

いきなり本題に入るのではなく、現場の興味と関心を引くところからです。

つまり、現場に「エッ」と言わせることをキカッケにします。

 

何をもって現場に「エッ」とか、「オッ」と言わせるのか……。

チームオペレーションが機能している現場なら、現場リーダーに温めているアイデアがあるでしょう。

まずは現場の興味を引くことです。これ抜きにいくら正論を重ねても心に響きません。

 

そこで、「意外性」の仕掛けをします。

「意外性」の仕掛けで現場が興味を持ってくれれば、必ず、現状は打破できます。

現場へ「意外性」を仕掛けて下さい。現場に「エッ」とか、「オッ」と言わせる視点です。

コンサルティングやセミナーで詳細をお話していますが、現場には必ずあります。

現場に「エッ「とか、「オッ」と言わせる視点に注目して下さい。

 

最近、活動が停滞、行き詰っていることはありませんか?

現場に「エッ」とか、「オッ」と言わせる仕掛けはできませんか?

 

まとめ。

停滞している現場活動を現状打破したければ、「意外性」に注目する。

現場に「エッ」とか、「オッ」と言わせる。

 

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出典:株式会社 工場経営研究所 伊藤哉技術士事務所


製造業専門の工場経営コンサルタント。金属工学の専門家で製造/生産技術、生産管理、IEにも詳しい。エンジニアの視点で課題を設定して結果を出し、工場で儲ける仕組みを定着させることを得意とする。コア技術の見極めに重点を置いている。 大手特殊鋼メーカーで20年近く、一貫して工場勤務。その間、エンジニア、管理者としての腕を磨く。売上高数十億円規模の新規事業の柱となる新技術、新製品開発を主導し成功させる。技術開発の集大成として多数の特許を取得した。 その後、家族の事情で転職し、6年間にわたり複数の中小ものづくり現場の管理者を実地で経験した。 大手企業と中小現場の違いを肌で理解しているのが強み、人財育成の重要性も強調する技術系コンサルタントである。 技術立国日本と地域のために、前向きで活力ある中小製造企業を増やしたいとの一念で、中小製造業専門の指導機関・株式会社工場経営研究所を設立。現在、同社代表取締役社長。1964年生まれ、名古屋大学大学院工学研究科前期課程修了。技術士(金属部門)