オンラインで学べるグローバル標準のはんだ付け IPC国際標準
ジャパンユニックスとIPC(イリノイ州シカゴ、John W. MitchellCEO)は、電子組立品の国際標準である、IPC-A-610「電子組立品の許容基準」を学ぶオンライントレーニングをリリースした。
【高まるIPCの重要性とオンライントレーニング】
IPCが提供する、IPC-A-610は、電子組立品の国際標準として世界各国で生産、発注、受け入れなどの要求仕様として、大小に関わらず多くの企業が採用している。
昨今の国際取引では、海外取引先よりIPCの準拠のみならず、準拠証明として認証資格者のプロジェクト参加やトレーニングの受講要求が増加しており、日本国内でもグローバル化を推進する、様々な企業様から認証資格の取得やトレーニング要求が増加していた。
従来の認証資格を目的としたトレーニングでは、日常業務を一定期間中断し、国内外へ出張して受講・受験をする必要があり、全国で手軽に受講、受験することができなかった。特に各企業で認証取得を必要とするプロジェクトのキーマンは多忙を極め、必要性を感じながらも受講のための時間確保に非常に苦労をしている。
そのため、ジャパンユニックスとIPCは、オンラインでトレーニングを受講し、北海道から沖縄まで、全都道府県で提携した200箇所を超える試験センターにて受験を可能にしたオンライントレーニングを開発。
これにより、全国に拡がる工場や生産拠点において、業務を行いながら国際標準のIPCを学ぶことができるようになった。
【オンライン化によるメリット】
自分の理解度に応じた学習
従来の教室形式ではクラス全体のペースで授業が進むため、理解できなかった内容があったとしても、授業は進んでしまう。
一方で、オンライン形式では、自分の理解度に合わせて、何度でも繰り返し、理解できるまで視聴することができる。
身近な製品サンプルで学べる
教室形式では、実際に生産している製品や基板を持ち出すことはできないが、オンライン形式では、今まさに目の前で取り組んでいる製品や実装基板を確認しながら受講することができる。
より身近な製品サンプルを見ながら国際標準を学ぶことで、より深い理解と現場ですぐに実行できる実用性を提供することができる。
何故? を学ぶIPC-A-610トレーニング
IPCのトレーニングは、該当の国際標準と同じく、世界中のエレクトロニクス産業に携わる事業者が、標準書を基にトレーニングコンテンツの作成に携わっている。
でき上がった内容は、様々な国で実際に実装や生産に携わっているトレーニング開発委員会からの承認を受けて初めてリリース可能となる。
このため、実際に必要な人々が、必要な内容をグローバルレベルで標準化したトレーニングのため、非常に実用性に富んだ内容となっている。
特に、IPCトレーニングで重要視されているのは、「何故?」という理由をきちんと理解することにある。
良品、不良という結果だけではなく、長期的な品質管理の視点から、何故不良と判断すべきなのか、を体系的に学んでいける。
社内で行うOJTに加え、国際標準から理由を学ぶ
多くの企業では、配属先や先輩社員によるオンザジョブトレーニング(OJT)を取り入れている。
このOJTでよく耳にするのは、「品質が教える人に依存してしまう」「ああしなさい、こうしなさい、とは伝えるが、何故?を伝え切れていない」という2点である。
このような場合、専門的な知識や背景を持たない新入社員では、何故そうするのか、という論理的な理由が理解できず、作業化してしまい、適した判断力を養うことができない。
その点、IPCのトレーニングは、国際標準に沿った判断力を養うため、何故? を集中的に学ぶ。
OJTと組み合わせることで、実務で学ぶことの理由を理解するだけでなく、自社基準と国際標準との違いを学ぶことで、自社製品の優位性をグローバルレベルで理解することができる。
IPCオンライントレーニング概要、スペシャリストを育成
今回のオンライントレーニングでは、実際の現場や検査を行う担当者向けの認証IPCスペシャリスト(CIS)の新規取得を主な目的としている。
2つの必須モジュールと7つのオプションモジュールから、必要な実装工程を選択し、受講・受験することができる。
出典:エレクトロニクス企業の国際競争力を高める国際標準IPC、ネットで学ぶ、世界初のオンライントレーニングをリリース