2025/6/11 ものづくりニュース
エプソン、機能安全対応IMU「M-G355QDG0」を量産出荷開始―IEC61508 SIL1準拠で産業用途に対応
この記事の内容をまとめると…
- エプソンがIEC61508 SIL1準拠の機能安全モデルIMU「M-G355QDG0」を量産出荷開始
- 高安定性・高信頼性が求められる産業アプリケーションに対応
- 1インチサイズ製品のラインアップ拡充により用途に応じた製品選択が可能
同社は、6軸センサーを搭載した慣性計測ユニット（IMU）の新ラインアップとして、国際規格IEC61508 SIL1準拠の機能安全モデル「M-G355QDG0」の量産出荷を開始した。
M-G355QDG0詳細
エプソンは、従来のIMU製品「M-G366PDG0」をベースに、自社として初めてIEC61508 SIL1に準拠した機能安全モデル「M-G355QDG0」を開発し、2025年5月より量産出荷を開始した。本製品は、精密農業や産業用ロボット、EO/IRカメラジンバル、アンテナの制振制御など多様な用途に対応可能であり、基本性能に加えて安全性を高めた設計となっている。
M-G355は24×24×10 mmの1インチサイズで、従来製品との互換性を維持しながら、開発コストおよび評価期間の削減が可能である。また、高安定性・高信頼性を備えた本製品は、GNSSやINS、高精度ロケータ、産業機器の振動・角度・軌道計測などに利用される。インターフェイスはSPIおよびUARTに対応し、最大データ出力レートは400 Hz、動作温度範囲は−40〜＋85℃、消費電流は3.3 Vで16 mAである。
仕様・スペック
| 製品名 | M-G355QDG0（新製品 機能安全モデル）／M-G366PDG0（従来品 姿勢角出力モデル） |
|---|---|
| 検出範囲 | ジャイロセンサー ±450°/s、加速度センサー ±16G / ±8G（両製品共通） |
| ジャイロバイアス安定性 | 1.2°/h（両製品共通） |
| 角度ランダムウォーク | 0.08°/√h（両製品共通） |
| 初期バイアス（ジャイロ） | 360°/h, σ（−40〜＋85℃） |
| 初期バイアス（加速度） | 3mG, σ |
| 帯域 | ジャイロセンサー 189Hz（新製品）／472Hz（従来品）、加速度センサー 148Hz（新製品）／333Hz（従来品） |
| インターフェイス | SPI / UART（両製品共通） |
| 出力分解能 | 16 / 32 bit |
| 最大データ出力レート | 400Hz（新製品）／2,000Hz（従来品） |
| 動作温度範囲 | −40〜＋85℃ |
| 消費電流 | 16mA（3.3V） |
| 製品サイズ | 24×24×10 mm |
| 安全度水準 | IEC61508 SIL1（新製品）／QM（従来品） |
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