これからの変化の時代に向けてのカイゼン【5】

これからの変化の時代に向けてのカイゼン【5】

今回は『儲かるメーカー 改善の急所101項』【急所29】の解説です。

【急所29】活動にオリジナルの名前を付けよ。

 

みんなで改善をしていると、とんでもなくすごい改善に出会うことがあります。

ところがそれを実行してくれた当人はそんな大それたことを考えていたわけではなく、ただただ困っていたり、面倒くさかったのでやっただけ…ということはよくあります。しかし本当のいきさつがどうあれ、一旦できてしまえばその会社のモノなのですから、他の職場の人たちが困っていなくても、あたかもその改善が昔からあったかのように全社に広げたらすごいことになります。

 

私はコンサルタントですので、その改善を全社にすぐに広めたくてしょうがありません。

そこでよくこんなことを言います。(ここではその実行した人の名前をカイゼン君とします)

 

「カイゼン君、よくやってくれました。素晴らしい改善です。今日の皆さんへの宿題は、この改善結果を全工場に拡大することです。そこで皆さんで考えてこの改善活動に名前を付けて頂きたいと思います。みんなが、『カイゼン君がやってくれたあの在庫を減らすすごい方法』などど言っていては拡大も定着もしません。例えば『カイゼン君式』でもいいですから名前を付けてくださいね。よろしくお願いします。」

 

言葉はとても大切です。

分かり易く口に出しやすいネーミングでみんながすぐに実行できることが大切です。

 

ちなみに私が現場で実行する「あの社長も入ってみんなでわいわいがやがややって経営成果を出す5Sみたいな活動」である『KZ法』の論文上の正式名称は、『現場・現物と全社的改善を結びつける経営者参加型改善技法』です。

KZ法という名前を付けてよかったと思っています。

 

『KZ法 工場改善』
http://goo.gl/QdRm3D

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◎現場改善No.1コンサルタント。大手自動車メーカーにて、一貫して生産効率改善(IE)を担当し、その改善手腕を見込まれて、社命にてスタンフォード大学大学院に留学。帰国後、若くしてIE責任者として、全国の主力工場を指導、抜群の成績をあげる。 ◎現在、 柿内幸夫技術士事務所の所長 として、自動車、家電、食品、IT関連メーカーなどを指導。「現場で、全社員が一緒に改善する実勢指導」という独自のノウハウで、社長・工場長はもとより、現場の人たちから絶大な信頼をよせられる。中小企業のドロ臭さと、最新鋭の工場ラインの双方を熟知した手腕に、国内だけでなく欧米、中国、アジアの工場の指導に東奔西走する毎日である。 ◎1951年東京生まれ。東京工業大学工学部経営工学科卒業、スタンフォード大学修士課程修了、慶応大学にて工学博士号取得。 ◎著書「最強のモノづくり」(御沓佳美 共著)「“KZ法”工場改善」「儲かるメーカー 改善の急所〈101項〉」、「5Sでつくる高収益工場ビデオ」「図解でわかる生産の実務 現場改善」「現場改善入門」「現場の問題解決マニュアル」他多数。平成16年日本経営工学会経営システム賞受賞。工学博士、技術士(経営工学)。