これからの変化の時代に向けてのカイゼン【22】

これからの変化の時代に向けてのカイゼン【22】

師走! 街はクリスマス飾りでいっぱいです。

昔から今までずっとこの時期ウキウキします。

さて、今回は、【急所76】 モノの流し方を疑え。(1)

 

私たちは物事を習慣的に見てしまう傾向があります。

これまでずっとそうであると、たとえそれが間違ったことであったとしてもそのことに気付かないということがよくあります。

 

私は30年くらい前にアメリカで電子メールというものを初めて見ました。

その時に相手の人が「すごいだろう!」と言っていたのですが、そのすごさに気付かず「ファックスとどう違うのですか?」などとトンチンカンな質問をしてしまったことを覚えています。

 

きっと私は今でもそういう間違いをしているんだろうなあ……と思います。

 

しかし世の中の変化は本当に速いです。

あるべき姿に向かってドンドン改善を進めていきたいものです。

 

そこでこれまでのやり方を疑うということも重要になってきます。

そのための切り口として私がよく使う方法は、”E”、”C”、”R”、”S”です。

 

E:Eliminate なくせないか?
C:Combine あわせられないか?
R:Rearrange 順番を替えたらどうか?
S:Simplify シンプルにできないか?

 

私は「イーシーアールエス」と呼んでいますが、「エクルス」と呼んでいる方もいらっしゃいます。

 

早速現場に行ってそれぞれの工程について上記の4つの質問をしてみて下さい。

 

すぐにできなくても、簡単にできなくても、安くできなくても、すぐにできないと諦めないで、質問にたくさん答えを持ってきてください。

これからの変化の時代に向けてのカイゼン【22】

◎現場改善No.1コンサルタント。大手自動車メーカーにて、一貫して生産効率改善(IE)を担当し、その改善手腕を見込まれて、社命にてスタンフォード大学大学院に留学。帰国後、若くしてIE責任者として、全国の主力工場を指導、抜群の成績をあげる。 ◎現在、 柿内幸夫技術士事務所の所長 として、自動車、家電、食品、IT関連メーカーなどを指導。「現場で、全社員が一緒に改善する実勢指導」という独自のノウハウで、社長・工場長はもとより、現場の人たちから絶大な信頼をよせられる。中小企業のドロ臭さと、最新鋭の工場ラインの双方を熟知した手腕に、国内だけでなく欧米、中国、アジアの工場の指導に東奔西走する毎日である。 ◎1951年東京生まれ。東京工業大学工学部経営工学科卒業、スタンフォード大学修士課程修了、慶応大学にて工学博士号取得。 ◎著書「最強のモノづくり」(御沓佳美 共著)「“KZ法”工場改善」「儲かるメーカー 改善の急所〈101項〉」、「5Sでつくる高収益工場ビデオ」「図解でわかる生産の実務 現場改善」「現場改善入門」「現場の問題解決マニュアル」他多数。平成16年日本経営工学会経営システム賞受賞。工学博士、技術士(経営工学)。