これからの変化の時代に向けてのカイゼン【11】
今回は『儲かるメーカー 改善の急所101項』【急所43】の解説です。
【急所43】 作業を教えるな、仕事を教えよ。
現在、日本中で人不足、手不足です。募集をかけてもほとんど応募がない……との嘆きの声をよく聞きます。
そしてようやく応募があって採用したのだけれど、あっという間に辞められてしまった。というその次の嘆きも多いのです。
もし来てくれたら辞めないでほしいし、もし辞めないでいてくれたら早く育ってほしいものです。
このために必要なことが今回のタイトルにある『作業を教えるな、仕事を教えよ』だと思います。
仕事を教えるということは、例えば安全や品質についての基本的な知識や注意はもちろん、これから作るモノは何で、どういうお客様がどのような使い方をするかまでをしっかり理解してもらうことです。
そしてそれを作るための設備の役割や点検のし方、使う道具や組み付ける部品の意味も教えてあげて、最後に作業を通じて何を考えて行動するべきかを教えます。
すなわちこれから起きることに対して自ら考えて行動できる高い技能を持った人に育ってもらうための仕事の教育です。
これによって教わった人にも目指すべきレベルが分かり努力をして成長する喜びが得られます。
多くの職場ではOJTと称して手順や動作といった作業しか教えていないことも多いのですが、それでは本人のモチベーションは上がりません。
また応用がきかないので間違いが続き当人も会社も成長できません。
しっかり仕事を教える準備して、立派な仲間を育てましょう。