おねじ・めねじの加工

おねじ・めねじの加工

英語では、下のように書くみたいです。

 

おねじ:external thread

めねじ:internal thread

※(ねじ山:screw thread, ねじ溝:thread groove)

 

旋盤のねじ加工で、おねじとめねじ両方作る時に、「加工しやすい方だけ請ける」

どうしようもない事情がある場合を除き、ルール違反ですし、トラブルの元です。

最近多いみたいですが、良い傾向とは思いません。

 

おねじとめねじは同じところで加工するのが良いです。

(本当は「当たり前」と書きたいのですが、製造業の現状を考慮して「良い」と書きました)

 

同じところで加工するのは、「ねじの合わせ具合」があるからです。

合わせ具合の代表的なのは、ねじのガタ(バックラッシュ)です。単純に言えば、後から加工する側がねじの合わせをするので、

その責任を追うわけです。不公平ですね。加工しやすい方だけ加工して、ねじの合わせ具合の責任は放棄です。(笑

 

発注側もおねじとめねじは同じところに発注するほうが良いです。

(本当は「当たり前」と書きたいのですが、製造業の現状を考慮して「良い」と書きました)

かなり低価格なので片方だけ先に発注してしまった。

というのは、トラブルの元であり仕事に対して詳しくないと見られても仕方ないと思います。ずるい加工業者は、そのような発注側を利用するかもしれませんが、発注側は後で後悔することでしょう。

 

なぜなら、残りの片方の加工は、ルール違反物件で、加工し辛い残りの片方で、その上ねじ合わせの責任も持ち、しかも低価格では請けてくれる所を探すのに苦労することでしょう。

頼む相手さんが職人さんなら事情をお解かりなので、お土産を付けて頼み込むしかないと思います。

そんなことにならないように、発注側も受注側もお互い技術的な勉強をし、ルールに従って仕事を進めるようにしてほしいものです。

 

当社は、技術を中心に考えて仕事をしていきたいと思います。

 

~基本を大切にした技術伝承~汎用旋盤職人養成


1963年大阪生まれ。西尾鉄工所代表。旋盤師、伝統技術継承者◎祖父の代から80年続く大阪八尾市の町工場の三代目。「職人道」を極めた先代のもとで、13才から弟子入りし、昔ながらの職人技を叩き込まれ、家業を一人前にこなした。工業高校卒業後、中堅工作機械メーカーに就職。工作機械(機械部品を産み出す母なる機械。マザーマシンとも呼ばれる)の構造を隈なく学び、23才で独立。最先端コンピュータで制御された「NC旋盤」に対し、職人の「技」と「勘」が頼りの「汎用旋盤」(職人の手で動かす旋盤)をこよなく愛し、現在に至るまで、その加工にこだわり続けてきた。数少ない伝統技術継承者の一人。◎若い世代の人材不足、技術伝承に危機感を持ち、2016年「汎用旋盤職人養成講座」をスタート。教材用に独自開発した「汎用フライス盤」は、設計、加工、組立・調整をすべてひとりでやり遂げ、自身の総合技術力の賜物となった。最近、営業下手な職人の殻を破り、SNSを駆使して「基礎の手技」の重要性を次世代へと訴える。また、異業種の職人を対象に、「いぶし銀の会」を立ち上げ、オリジナル製品の企画、開発など「未来の職人像」を探っている。コンピューター依存が加速する製造業の未来を受け入れつつも、「機械の前に人間ありき」と、代々受け継がれてきた職人の技と精神性の伝承に力を注いでいる。◎2014年「八尾市ものづくり達人懸賞」受賞、2015年日刊工業新聞「マイスターに聞く」掲載、「なにわの名工」受賞◎西尾鉄工所ホームページhttps://nishio-tekkousho.jimdo.com/ 西尾鉄工所技術伝承 https://nishio-tekkousyo.jimdo.com/