【現代の名工】大塚隆さん(NEC)セラミックス基板と部品製造プロセス技...

【現代の名工】大塚隆さん(NEC)セラミックス基板と部品製造プロセス技術名人

NECの大塚隆さんが、2016年度「卓越した技能者(現代の名工)」に選ばれました。

「現代の名工」は、卓越した技能を持ち、その道で第一人者と目されている技能者を表彰するもので、大塚さんはセラミックス基板と部品製造プロセス技術の名人で、スーパーコンピュータや大型コンピュータなどの大型基板の製造プロセスを担当し、日本の先端技術を支えている一人です。

同社によると大塚さんは、

高精度なLTCC実装基板の製造技能を有しており、大型コンピュータやスーパーコンピュータ(SX-3)に用いられる大型基板の製造プロセスを担当し、NECのコンピュータ開発に大きく貢献しました。また、人工衛星のスタティックメモリモジュールに関する基板の設計・試作・実装評価を担当しました。

文部科学省委託研究「超高速コンピュータ用光インターコネクションの研究開発」では、高精度加工技能を活かし、LSI間高速光伝送を実現する超小型光電気変換モジュールの基板設計・試作・実装評価開発を担当し、その功績が認められ、平成21年度科学技術分野の文部科学大臣表彰創意工夫功労者賞を受賞しています。

また、自身の能力を、最新のエネルギーデバイス技術にも応用し、高性能リチウムイオン電池の試作プロセスにおいては、電気自動車の走行距離が2倍となるリチウムイオン電池を実現する次世代負極の開発や、作製した電極を効率的に評価するプログラムを考案するなど、次世代リチウムイオン電池開発に貢献しています。

とのこと。

■職種名 :特殊電子部品製造工
■受賞理由:「セラミックス基板と部品製造プロセス技術」に関する技能に卓越する。電子材料セラミックの研究開発に長年従事し、低温焼成セラミックス(LTCC)基板、及び、リチウムイオン二次電池の分野において、材料の取扱、基板や電極設計、試作、実装・組み立て、特性評価、不良解析の全プロセスを一貫して担当する優れた技能を有する。特に偏差0.5%以下のセラミックス収縮率制御技能により、超高密度・高精度基板の実用化を達成した。

参考:NEC、平成28年度「卓越した技能者(現代の名工)」表彰を受賞
参考:厚生労働省、平成28年度 卓越した技能者(現代の名工)を決定しました~鋳物工の永瀬 勇氏をはじめ160名を11月21日に表彰~


1975年群馬県生まれ。明治大学院修了後、エレクトロニクス業界専門紙・電波新聞社入社。名古屋支局、北陸支局長を経て、2007年日本最大の製造業ポータルサイト「イプロス」で編集長を務める。2015年3月〜「オートメーション新聞」編集長(現職)。趣味は釣りとダーツ。