【工場見学会レポート】枚岡合金工具様の3S活動による生産革新
こんにちは。テクノアの吉本です。
2018年8月24日に枚岡合金工具様の工場見学会(テクノア共催)が開催されました。枚岡合金工具様が取り組まれてきた3S活動による生産革新について、取締役 IT事業部 事業部長 高松様に説明いただきました。
1. 枚岡合金工具様について
枚岡合金工具様は、1949年創業の金型製造業です。また、金型製造事業以外にも、3S活動の見学会・講習会事業と、文書・図面管理システム「デジタルドルフィンズ」を開発販売するIT事業の、2つの事業を営まれています。
枚岡合金工具様の3S工場見学会は、これまでに770回以上開催され、延べ16,000人以上が来場されています。そんな人気の工場見学会を開催できるようになったのは、自社で3Sによる生産革新に成功したからだと、高松様は言われます。
2. 3Sへの取り組みのきっかけ
枚岡合金工具様は、ごく普通の30名に満たない町工場でした。バブル崩壊後の景気低迷の影響で、収益は低下の一方でした。社長はこのままでは潰れると危機感を持ち、製造業の勉強会へ参加し始めた時に京都のある工場に出会います。
その工場は「まるでテーマパークのような工場」で、そのきれいさに感銘を受けた社長は、そこから「徹底した」3S活動へと進んでいきました。
3. 変革への抵抗
当然ですが、従業員が3Sの徹底に前向きに取り組み、効果を発揮するまでには、多くの苦難があったようです。
その中でもやはり、一番厳しかったのはベテランの抵抗です。3S活動に時間を費やすよりも、一つでも多くのものを出荷し売上を増やすべきだという意見が強かったとのことです。
しかし、「3Sの結果として必ず利益はついてくる」という信念を貫き、それを従業員に説き自ら実践し、「徹底した3S」は段々と形作られていきました。
4. 徹底した3Sによる効果
徹底した3Sにより、枚岡合金工具様の現場は大きく変わり、安全で快適、そして効率的な現場となりました。その改善された現場は、得意先からの評判も良く、「現場が最高のセールスマンになった」といいます。
5. 情報の3Sへ
枚岡合金工具様では3Sの対象は、現場だけではなく「情報」も含まれます。確かにパソコンの中のデータファイルを探すことも、ムダな時間です。
その情報の3Sを徹底するために、文書・図面管理システム「デジタルドルフィンズ」は生まれました。製造業でありながら、IT事業部を立ち上げ、自社開発システムを構築するほど、対象を「情報」まで広げて「徹底した3S」を追求し続けられています。
今回は多くの見学者が、枚岡合金工具様の現場での3Sの徹底ぶりに驚いていました。「本当に自社の人間ができるのか? ただでさえ忙しいのに…」という雰囲気です。
しかし、「3Sの結果として必ず利益はついてくる」という信念を持ってやり遂げた社員の方々の顔を見たことで、自分達も覚悟を決めてやらなければ、と感じて頂けたと思います。
読者の方も3Sが徹底できないでお悩みであれば、是非、枚岡合金工具様の3S工場見学会へ参加してみてください。何かが変わるきっかけになると思います。
<見学会主催>
◆枚岡合金工具株式会社
枚岡合金工具「5S活動と3S活動の手引き」
文書管理・図面管理システム「デジタルドルフィンズ」
<共催>
◆株式会社テクノア
『TECHS-BK』部品加工業様向け 生産管理システム
(「デジタルドルフィンズ」連携)