『品質でもうけなさい』1-4.こんな会社が改善に失敗する
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1-4.こんな会社が改善に失敗する
古今東西、さまざまな経営手法、管理技法が開発されて多くの企業に導入されています。
そのほとんどは、現在では特に驚くほど目新しいものではなく、基本的な経営・管理技術の応用です。
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ただし、これらは経営コンサルタントからすれば目玉商品のようなものですから、なんとか企業から注目されて1社でも多くクライアントを獲得したい。
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……なんていうのは、ま、常套手段と言えるでしょう。
さらに言えば……
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と、売り込む側は必ず言うもの。
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……と思わないでください。
現実にこういった改善手法を導入して成功している会社は数多くあるんですから。
成果が出れば、それは文句なしに正解です。つまり、間違っている手法・考え方なんてひとつもありません。
ところが多くの場合……
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なぜ改善が失敗するのかというと、それは……
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ろくでもないコンサルタントの指導を受けているからです。
というのは冗談です。
成果が出ない会社というのは、外部の指導があろうとなかろうと、結局うまくいきません。
それはこんな阻害要因を持っているからです。
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改善に失敗したことのある人は、思い当たることがありませんか?
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え? ない? うーん、ない……とすると、改善活動以前のもっと根本的な、深刻でヤバイ阻害要因があるということになります。
それは、どういうことかと言うと
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マネジメントに欠陥がある会社に、いくら実績のある特効薬を投入してもうまくいきません。
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特効薬の効果が出てこないので、経営者は次から次へと新しい特効薬を求めては挫折を繰返します。
楽屋裏話 by『面白狩り』編集長
こういうサイクルはいつまでも市場が消滅しないので、特効薬を売り込む側にとっては悪くない状況と言えるかもしれません。
しかし、何回も失敗を繰返していれば、だんだん社員のモチベーションが低くなってきて、どんなに鈍感な経営者でも改善活動そのものに不信感を持ちはじめます。
こうなると、いくら過去の華やかな成功事例を引き合いに出しても、なかなか売り込みには成功しなくなってきます。
ところがどっこい。
それでは特効薬なんてないことに気付いたのかというと、相変わらず特効薬を求めるスタンスは変わらない。
同じ中身で看板だけ変えた手法が、マスコミなどで取り上げられるとすぐに飛びついて、また同じ失敗を繰返します。
このこと自体がすでにマネジメント欠如です。