『品質でもうけなさい』1-2.問題のある会社・問題のない会社
品質「補償」活動・「お祭り」品質管理に決別を! 品質問題の本質と解決の考え方を豊富なイラストでやさしく解説します。
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1-2.問題のある会社・問題のない会社
問題のない会社とは、理想と現実のギャップがない会社、理想と現実が同じ会社ということです。
……と思うでしょう。
その通り。
理想の姿が目の前で展開されているのなら、万事うまくいって当然ですよね。
そう、そんな会社、だれも見たことがありません。
ところが実際には、問題のない会社というのが存在する……
しかも、何もしないで放っておけば、どんな会社でも簡単に問題のない会社になれるのでこういう会社は結構たくさんあるのです。
もしかしたら、あなたの会社もそうかもしれない。
つまり、こんな会社・職場……
問題のない会社とは、理想がない会社、現状に満足している会社です。
こういう会社には理想と現実とのギャップがありませんからギャップを埋める努力をするはずもありません。
何か不都合があっても、すべて他のせいにして自分の責任を感じていません。問題提起でなく愚痴をこぼすばかりです。
……こういう会社がもうかると思いますか?
逆に、もうかる会社とはこんな会社です。
現状に不満なだけでなく、現状をどうしたいのか、どうなりたいのかをいつも考えている。
つまり、理想と現実を捉えている=問題を把握している会社です。
問題があるなら、それを解決すれば利益になります。つまり、問題のある会社はもうかります。
現状に不満なだけでなく、現状をどうしたいのか、どうなりたいのかをいつも考えている。
つまり、理想と現実を捉えている=問題を把握している会社です。
問題があるなら、それを解決すれば利益になります。つまり、問題のある会社はもうかります。
問題というのは貴重な宝物です。
楽屋裏話 by 『面白狩り』編集長
工場診断やら出張セミナーやらで会社を訪問する機会があります。
その際、実際の現場を見たりヒアリングをしたりするわけですが、これヤバイぞと感じる会社は大半が問題のない会社です。
皮肉なことに、問題がないものですから、結局そういう会社から改善の相談を受けたりすることはありません。
最近は総体的に想像力が低下しているのか、経営に近い立場でも、自分の会社をどうしたいのか語れない人が多いように感じられるのは、少し心配です。
ま、彼らにしてみれば余計なお世話なんでしょうけど……。
良い会社は、やはり上に立つリーダーが危機感を持っていると同時に、長期的なビジョンというか、真面目に将来の夢を語るような雰囲気があって、改善活動もちゃんとゴールイメージを描きながら進めています。
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