「MicroPDF417」とは

「MicroPDF417」とは

MicroPDF417とは

MicroPDF417は、シンボルテクノロジー社が1992年に開発したスタック型の二次元コードで、1998年AIMIのITS規格に登録されている。

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MicroPDF417はPDF417を基本に、スタート/ストップコードを簡略化させ、バーの高さをモジュール幅の3倍から2倍にすることによって、情報化密度の向上とサイズの小型化を図ったシンボルである。

また、誤り訂正レベルは、カラム数と行数に応じて予め決められている。

用途について

MicroPDF417は、GS1(UCC/EAN)が提案している省スペースシンボルの中のコンポジットシンボルに採用され、薬剤や医療材料等、UPC-EやEAN8がマーキングできない製品や有効期限やロット番号等もコード化して小さくしたい場合に使用されている。

特長

  • 最大情報量はPDF417よりかなり小さく制限されており、英数字250字、数字366桁、150バイトである。ASCII/バイナリデータがコード化できることから、漢字等もコード化できる。
  • シンボルバージョンは1カラム、2カラム、3カラム、および4カラムの4種類ある。段数は1カラムが11~28段、2カラムが8~26段、3カラムが6~44段、および4カラムが4~44段をとることができる。
  • シンボルの左右に段番号のアドレスパターンが付加されている。また、3カラムと4カラムのバージョンはセンターにもアドレスバターンが付加される。
  • コード化されるシンボルキャラクタは基本単位である「コードワード」と呼ばれ、その総数は928個を超えることはできない。また、テキストは2文字で約1コードワード、バイナリデータは1バイトで約1コードワード、漢字等2バイト系文字は1文字で約2コードワード、数字3桁で約1コードワードに変換されるが、内部で複雑なコード変換を行っており、さらにモード変換コードワードも加えられるため、データ用コードワードの算出には余裕が必要。
  • 誤り訂正レベルはシンボルバージョンや段数によってあらかじめ決められている。訂正可能なコードワード数は7~50コードワードで、PDF417のように任意にセキュリティレベルにより設定することはできない。
  • 1個のシンボルキャラクタは4個ずつのバー、およびスペースの配列されたモジュール17個で構成される。PDF417では929個のパターンが定義され、コードワード値を当てはめる。

寸法

  • 最小モジュール幅(X)は、ITS-MicroPDF417の規格では0.191mmである。
  • 最小モジュール高さは、0.254mmであるが、一般的に2X以上を推奨。
  • クワイエットゾーンの最小値は上下左右共1Xである。
  • シンボルの高さは、4~44段×2Xである。
  • クワイエットゾーンを含むシンボルの幅は40X、57X、84X、および101Xである。

提供:アイニックス株式会社


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