「現場をよく見ろ」と言うものの......

「現場をよく見ろ」と言うものの……

「コスト意識を持て」「もっと集中してやれ」「現場をよく見ろ」

どれも、よく言われそうな言葉です。

しかし、よく考えてみると、この言葉によって、行動を変えるに至らないことの方が多いことでしょう。

 

なぜなら、何をしてよいのか、伝わっていないから。
もしかして、伝えた側も、分かっていないから……。

 

例えば「現場をよく見ろ」

 

さて、一体何を見るのでしょうか?

これが組織で共有されていないと、この言葉は、ただ素通りするばかりです。

 

例えば、

 

  • 必要以上と思われる仕掛の存在/量/置かれ方
  • 館内放送や電話にて、何度か持ち場を離れる現場リーダー兼作業者
  • 何度と製品が入った箱を少しづつずらす作業
  • やりづらそうに見える作業に「大変ですね」と声をかけると、「いえ、いつものことですから大丈夫です」と誇らしげに返ってくる言葉
  • 5分前に止まった設備に、だれもまだ対応に来ない場面

等々、ムダの存在や儲けへの糊しろ

 

さらには、

 

  • 現場に入った私をチラッと一瞬横目で見、すぐに目をそらす姿
  • 大雑把な時間の刻みで、記録された日報
  • よく見ると矛盾のある数値がプロットされたはりぼてグラフ
  • 埃がかかって風化した掲示物

等々、企業文化やマネジメント体制、改善活動の程度

 

「現場をよく見ろ!」に対して、現場での“目配りポイント”を明確にしておきましょう。

 

「コスト意識を持て」「もっと集中してやれ」

どれもこれも具体化させることが、行動変革への第一歩です。

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出典:KWPコンサル|トヨタ方式及びISOの学びをベースに、製造業の改善・コンサルティング


1982年:名古屋工業大学経営工学科卒業後、NEC入社。 1988年(29歳):「自分はいったい何をやりたいんだろう?」と悶々としていた気持ちに終止符。NECを退社、社団法人中部産業連盟に入職し、経営コンサルタントの道を一歩踏み出す。直後、中小企業診断士取得。以降、主に生産・物流現場及び業務の生産性向上・コストダウン支援、ISO9001QMS構築及び効果的運用に携わる。 2006年(46歳)に独立、2008年にKWPコンサル㈱を設立。 独立したことによって、より中小企業経営者の目線・心情に寄り添い、3つのキラリ組織づくり(社員がキラリ、顧客にとってキラリ、社会においてキラリ)に向け、引き続きカイゼン道を歩む。 同時に、ISO9001審査活動を行う。 【資格】 ・国際経営コンサルティング協会評議会認定CMC ・全日本能率連盟認定マスター・マネジメント・コンサルタント ・JRCA登録QMS(ISO9001)主任審査員 ・JACA登録QMS(ISO9001)管理技術者 ・CEAR登録EMS(ISO14001)審査員補 ・ITコーディネータ協会認定ITコーディネータ ・(元)経済産業省登録中小企業診断士(15年ほど経て失効) https://www.kaizen-wp.jp/