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「大河ドラマ『おんな城主 直虎』の放映に便乗した商標登録が増加」など【知財ニュースまとめ】

「直虎」思うように使えず……困惑 複数事業所、既に商標登録

NHKの大河ドラマ「おんな城主 直虎」(2017年1月から放送予定)に合わせて「直虎」に関連する商標登録を行う事業者等が増え、地域振興等への影響が懸念されているようです。

ただし、便乗を目的とした商標登録の他にも、以前から「直虎」を商標として使用していた事業者等が、今後も安心して事業を継続するために商標登録出願を行うというケースもあり得るので、一概に問題があるものばかりとはいえません。

今回、「直虎」に関連する商標出願についてはドラマ放映の発表後に増えたようですが、今後は他の事例でも先取り的に(便乗目的で)商標登録出願されてしまうようなことが増えるかもしれません。

 

自治体や地域組織でも、特定の事業者や個人に表示を独占させることが好ましくないと考えられる商標については、何らかの対策を講じる必要があるかもしれません。

『静岡新聞』(2016/10/16)http://www.at-s.com/news/article/economy/shizuoka/291939.html

清春、黒夢楽曲など4曲熱唱 商標権落札も「歌うことは問題ない」

先月、ロックバンド「黒夢」に関連する商標権が、権利者(芸能事務所)の税金の滞納により、競売にかけられました。

「黒夢」に関連する商標権は4件で、計1,409,000円で落札されたそうです。

バンド名や歌手名の商標権は、自身による楽曲の演奏やCDの販売までもが制限されるものではないと考えられています。

 

しかしながら、グッズの販売等については、商標権者との契約にもよりますが、基本的には制限されてしまいます。

『産経ニュース』(2016/10/17)http://www.sankei.com/entertainments/news/161017/ent1610170004-n1.html

KISS、地獄の錬金術 ド派手に稼いだ5000億円! メーク商標登録でビジネス化

あの独特なメークについて商標登録をし、関連グッズのライセンス契約によって「ド派手に」稼いでいるそうです。

こちらの商標権のお値段が気になってしまいます。

『zakzak』(2016/10/21)http://www.zakzak.co.jp/entertainment/ent-news/news/20161021/enn1610211700009-n1.htm

津市で「県発明くふう展」が開催

三重県津市で県発明協会主催が主催する「県発明くふう展」が開催され、小中学生対象の工作品等、計183点が展示されました。

展示された工作品のなかには、同協会の事務局長も特許が取れるかもしれないと絶賛するほどの作品があったようです。

昨年ニュースになった愛知県安城市の小学生が特許を取得した例(特許第5792881号)もありますので、子どもの発明でも、特許を取得できる可能性は十分にあります。

『産経ニュース』(2016/10/16)http://www.sankei.com/region/news/161016/rgn1610160030-n1.html

「特許取得数11,353件」山﨑舜平氏 ギネス世界記録®を更新

工学博士・山﨑舜平氏(株式会社半導体エネルギー研究所(SEL)・代表取締役社長)によって取得された特許の件数が、2016年6月30日時点までの累計で11,353件となったそうです。

「発明王」エジソンの2,186件と比較しても圧倒的です。

『prtimes』(2016/10/19)http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000021882.html

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出典:『「大河ドラマ『おんな城主 直虎』の放映に便乗した商標登録が増加」など【知財ニュースまとめ】』開発NEXT


弁理士。コスモス国際特許商標事務所パートナー。名古屋工業大学非常勤講師。1980年愛知県生まれ。名古屋工業大学大学院修了。知的財産権の取得業務だけでなく知的財産権を活用した製品作りの商品開発コンサルタントを行う。知財マッチングを展開し、ものづくり企業の地方創世の救世主として活躍している。著書に『社長、その商品名、危なすぎます!』(日本経済新聞出版社)、『理系のための特許法』(中央経済社)等がある。 特許・商標の活用を応援するWEBマガジン「発明plus Web」( https://hatsumei-plus.jp/ )を運営している。