「ムダ」を楽と楽しさに変える楽々改善:在庫が減るメリットとは?
誰にも聞けない「在庫削減」 現場改善コーチが伝授します
在庫が減るメリットとは?
在庫が少なくなると、何が良くなるでしょうか?
在庫金利が少なくなり、経営効果が出る。
不移動在庫などの不要在庫が少なくなる。
このような経営効果もありますが、最も大きなメリットは違います。
もちろん、在庫が少なくなると、現場や倉庫がスッキリして作業がしやすくなります。
在庫が少なくなると、運搬のムダや探しのムダが少なくできます。
思い出して下さい。
在庫が最も悪いのは「あらゆる問題を隠す」からでした。
つまり、在庫が少なくなると、現場の問題点が見えてくるのです。
例えば、材料在庫が少なくなれば、材料の手配が遅れると生産が停止します。
仕掛在庫が少なくなれば、機械が故障すると、すぐにラインが停まります。
製品在庫を少なくすると、生産が遅れると、お客様への納期が間に合いません。
なんだ、何一つ、良いことはないのでは…と、思いますね。
しかし、それが現場の実力なのです。
今まで、在庫のおかげで見えなかっただけで、改善されていなかっただけなのです。
問題が見えただけでは、改善はできません。
少しずつ在庫を減らしながら現場改善を進めていくのと、在庫に助けてもらっているのとでは、将来の工場の実力に大きな差が発生します。
何もしないで、実力が低下している未来を迎えるなんて、ゾッ!とします。
例えば、それぞれの在庫に関して、以下のような点が特に重要です。
材料の発注のやり方は効率的ですか?
MRP(資材所要量計画システム)に頼りきりになっていませんか?
昔ながら月末の棚卸しにより在庫量を修正して、月末に小口の発注が出ていませんか?
まとめると安いと信じていて、使いもしない大口の材料発注をしていませんか?
仕掛在庫については、もっとも改善が行えるところです。
機械の保全を十分に行っていますか?
現場で保全が出来ますか?
機械の故障を恐れてに、品種切替を最少にして、大ロット生産を行っていませんか?
多種の機械がある場合、ボトルネックの稼働を最大にする投入計画を立案していますか?
製品在庫に頼っていませんか? 全品番の製品在庫を持とうとしていませんか?
売れ方に合わせた在庫基準が明確ですか?
売れ残った在庫が大量にありませんか?
もし、心当たりがあれば、すぐに現場改善をスタートすべきです。
在庫は、一朝一夕で削減することが難しいのです。
参考書
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