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連載小説『改善提案名人に挑戦!』第3話ナガラ作戦(4)困った、速すぎる

連載小説『改善提案名人に挑戦!』第3話ナガラ作戦(4)困った、速すぎる

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第3話 ナガラ作戦

(4)困った、速すぎる

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ナガラ作戦で最も簡単なのは、両手を使うということだ。

作業をよく観察してみると、利き手と反対の手が遊んでいることが結構多い。右手を使いナガラ左手も使うことができないか?まず、これで攻めてみよう。

遊んでいるのでなく、左手が品物の保持のために止まっていることも多い。この場合は保持しなくても済むような工夫をしてみよう。

 

同じパターンの応用で、手と足を同時に使えないか? 目と耳はどうか?

人間だけにこだわる必要はない。機械を使った作業の場合はどうだろう?機械に品物をセットした後、できあがるまでじっと待っているということはないだろうか?

機械を動かしている間、別の作業を行う。これもナガラ作戦の基本パターンである。

 

「あるある、ナガラ作戦はかなり効果があるぞ」

上杉君の改善提案が前にも増して出てくるようになった。

ところが。

 

「上杉さん、私ヒマです。何をすればいいでしょうか」

という声があったかと思うと、

「上杉さん、こんなに沢山私一人では処理できません」

 

……これは、どういうことだ?

ナガラ作戦でみんなの作業スピードが速くなってきたのは事実だ。

なるほど、北条さんの作業は次の1個が流れてくる前に終わってしまうので、いわゆる手待ちになっている。

 

次の工程の伊達さんも速くなってはいるのだが、前の工程ほどではないのでどうしても中間に仕掛品がたまってしまう。処理しきれないので箱に詰めて置いてある。

前の北条さんの作業が速すぎるために、思いもよらないムダが大量に発生してしまった。

「上杉、これはどうしたことだ」

 

「あ、武田課長、すいません。改善したんですけどねぇ。おかしいな」

武田課長は上杉君の上司。製造課の課長だからラインの異常にも敏感だ。

「一体全体、どんな改善をしたんだ?」

(続く)

 

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出典:『改善提案名人に挑戦!-だれもがプロジェクトXだった-』面白狩り(おもしろがり)


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