誰にも聞けない「セル生産」:なぜ、なくなったのでしょうか?
誰にも聞けない「セル生産」
なぜ、なくなったのでしょうか?
現在、「セル生産方式」を活用しているという工場は少ないと思います。
「セル生産方式」と称して、立ち作業の手送りラインの場合もありました。広い意味で、「セル生産方式」と言っても間違いではないと思います。
しかし、私の定義である「ライン定員の決まっていないライン」ではありません。
では「ライン定員の決まっていないライン」とは、どんなものでしょうか?
受注に合わせて、ある時は、日産1000台、またある時は、日産300台のラインを指します。コンベアラインでは、極めて難しいことです。
しかし、価値観が多様化する現在では、重要な要求になります。
まさに、現在の要求にピッタリなのが、セル生産方式なのです。なぜ、姿を消しているのでしょうか?
それは、現在の日本の製造力では、運用が難しくなったからです。
セル生産方式を運用するための最も重要な条件は、「多能工」です。多能工とは、多くのものづくりのスキルを持っている人のことを指します。
反対に、コンベアラインでは、単能工でも大丈夫なのです。
生産が急増し作業者が不足する状態では、コンベアラインは最適だったのです。
コンベアラインでは、多くのスキルが必要とされないため、製造力が進化しませんでした。
コンベアを捨て、セル生産方式を導入した工場で、最大の課題になったのは、多能工の育成でした。
多能工の育成に成功した会社が、セル生産方式を運用することができたのです。
しかし、製造業では、請負をはじめとする非正規社員化が、急速に進むことになりました。
現場の多能工が減少したのです。
すると、セル生産方式は、ハイリスクなラインになってしまったのです。
セル生産ラインの複数の多能工にまじって、一人でも新人が入ると、生産性が激減します。安定して生産するために、元に戻そうとしたのです。
しかし、コンベアは捨ててしまって無いので、立ち作業の手送りラインに変わったのです。
非常に残念ですが、この10年ぐらいで、組立系のものづくりは激変してしまったのです。
今後、どうすれば良いのでしょうか?
参考書
売り上げランキング: 148,216
売り上げランキング: 43,152
売り上げランキング: 82,614
売り上げランキング: 211,253
売り上げランキング: 42,185
売り上げランキング: 48,671
売り上げランキング: 115,717
売り上げランキング: 84,980
売り上げランキング: 206,777
売り上げランキング: 115,827
売り上げランキング: 153,287
売り上げランキング: 119,312
売り上げランキング: 209,826