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解析よもやま話「応力よりも剛性が大事」

解析よもやま話「応力よりも剛性が大事」

※解析よもやま話はAltairの提供でお届けいたします。

こんにちは。Altairの中川です。

今回のテーマは、『応力よりも剛性が大事』です。

構造解析を行う上での最重要課題は、まずは壊れないようにする、ということかと思います。しかし、そのために応力値を下げようとばかりしてしまうと良い設計にはなりません。今回はダメなアプローチの例をお見せしたいと思います。

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図の左上がベースモデルとします。

板厚1mmで重量45.8gのモデルに二つの荷重を掛けて最大応力が15.5MPaでした。

 

このモデルの形状を変えずに軽量化をしようということで、板厚を0.7mmに落としたのが右上のモデルです。

当然ですが重量は32.1gと軽くなっていますが最大応力は31.6Mpaとほぼ2倍になってしまいました。

見て分かるように応力が高いのは穴周りの一部だけなので、ここに補強を加えれば対策になるだろう、ということでそこだけ0.8mm板厚を増加させたのが左下のモデルです。

 

結果として、補強した所だけは応力が下がりましたが、そのすぐ隣に高い応力が発生して、最大応力は30.6MPaとほとんど対策効果が無かったことになります。

このように、応力が高いからそこだけ補強する、という方法はたいていうまくいきません。

そこで、ベースモデルの荷重点変位量(=剛性)に着目します。変位量が同等以下になることを制約条件としてAltair OptiStructでまずは板厚の最適化を行います。

 

この結果を元に板厚を変更したモデルが右下の図です。

このモデルでは、重量を大幅に削減(45.8g→32.5g)した上、最大応力が16.3MPaとベースモデルとほとんど変わっていません。

つまり、ベースモデル並みの剛性を保ちながら、大幅な軽量化を実現できたことになります。

 

上の例で分かるように、応力の前にまずは剛性を確保することが大事、ということなのです。

剛性が足りないのに応力対策を行っても、高応力部が移動していくだけだということがお分かりいただけたかと思います。

提供:アルテアエンジニアリング株式会社(日本法人)


ものづくりニュース編集部です。日本の製造業、ものづくりの活性化を目指し、日々がんばっています。