色彩のみからなる商標について初の登録を行います【知財ニュース拾い読み】

色彩のみからなる商標について初の登録を行います【知財ニュース拾い読み】

経済産業省 – 2017/3/1 – http://www.meti.go.jp/press/2016/03/20170301003/20170301003.html

 

特許庁より、色彩のみからなる商標について、国内で初めての登録が認められたことについて発表されました。

色彩のみからなる商標は、2015年4月から始まった「新しいタイプの商標の保護制度(https://www.jpo.go.jp/seido/s_shouhyou/new_shouhyou.htm)」で保護を受けることのできるものの一つです。

新しいタイプの商標には、色彩のみからなる商標の他、動き商標、ホログラム商標、音商標、位置商標があります。

今回登録された、色彩のみからなる商標は2つです(http://www.meti.go.jp/press/2016/03/20170301003/20170301003-1.pdf)。

一つは、トンボ鉛筆の消しゴム「MONO」に使用されている、青、白、黒の3色からなる色彩です。

もう一つは、セブンイレブンの看板等に使用されている、白地にオレンジ、緑、赤のストライプが入った4色からなる色彩です。

 

なお、色彩のみからなる商標は、登録された場合、他の業者が、同一・類似の色彩を用いて、同一・類似の商品の販売(サービス)を行えなくなってしまうことから、同業他社に与える影響が大きく、とても強い権利だと考えられています。

このため、需要者が、この色彩といえば、あの企業の商品(サービス)だと一目で判別できるレベルの十分な識別性を獲得していなければ、色彩のみからなる商標として登録を受けることはできません。

出典:『色彩のみからなる商標について初の登録を行います【知財ニュース拾い読み】』(『発明plus〔旧:開発NEXT〕)


弁理士。コスモス国際特許商標事務所パートナー。名古屋工業大学非常勤講師。1980年愛知県生まれ。名古屋工業大学大学院修了。知的財産権の取得業務だけでなく知的財産権を活用した製品作りの商品開発コンサルタントを行う。知財マッチングを展開し、ものづくり企業の地方創世の救世主として活躍している。著書に『社長、その商品名、危なすぎます!』(日本経済新聞出版社)、『理系のための特許法』(中央経済社)等がある。 特許・商標の活用を応援するWEBマガジン「発明plus Web」( https://hatsumei-plus.jp/ )を運営している。