特定用途向けオペ・アンプへのシフト

特定用途向けオペ・アンプへのシフト

オン・セミコンダクターのポートフォリオに含まれる増幅器(アンプ)の大半は、汎用部品、つまりコモディティであり、リファレンス設計において必要ですが、主役ではなく脇役を務めるのが一般的です。

近年、回路設計者の要求に応じて、高速、高精度、低電力など、特殊な種類の演算増幅器(オペ・アンプ)がいくつか生まれてきました。

実際のところ、このような種類のオペ・アンプは特定用途に特化しており、アプリケーションの花形となりました!

 

当社は最近、高精度電流検出アンプであるNCS21xファミリーを発表し、さらに特化したオペ・アンプの開発に向けた当社の姿勢を示すべく、NCS40xファミリーを発表する予定です。

汎用のオペ・アンプにより、当社は特化した製品を開発する土台を築くことができました。

すべてのオペ・アンプは、大きなオープンループ利得、また同相信号除去および電源電圧変動除去の分野において、優れた性能を達成することを目指しています。高入力インピーダンスと低出力インピーダンスも重要な要件です。

高精度に特化したオペ・アンプは、温度に対して低いオフセット電圧と低いオフセット・ドリフトを備えています。

高精度は、二次増幅器が主増幅器のオフセットをゼロ補正するオートゼロ・テクニックを使用して達成されます。

その結果は、1ミリボルト範囲から10マイクロボルト以下へのオフセットの劇的な減少です。

 

オペ・アンプが特化するもう1つの方法は、厳密にいうと、多くが単なるオペ・アンプではないということです。

かつて外部のコンポーネントで構成されていた多くのオペ・アンプのアプリケーションは、1つのチップに完全に組み込まれているか、パッケージ化されています。

現代の製造では広範にわたり性能を予測できるため、設計者は個々のコンポーネントのばらつきを考慮する必要がありません。

 

NCS21xおよびNCS40xファミリーは、特定用途向けのコンポーネントを組み込んだ高精度アンプの例です。

いずれも電流検出アンプであり、固定ゲインの差動増幅器として、オペ・アンプと抵抗器で構成されています。

これを外部の電流検出抵抗器と併用することにより、電流が電圧出力に変換されます。

 

NCS21xのオフセットの標準値は0.55マイクロボルト(µV)、NCS40xは50 µVです。

この精度により、小さな値の電流検出抵抗器向けの正確な計測が可能になります。

つまり、あらゆるシステムの電流測定は、全消費電力のごくわずかな断片を使用して非常に効率的に行うことができます。

 

また、NCS21xおよびNCS40xは、同相入力をそれぞれ26ボルト(V)および80 V受け入れるため、さまざまなアプリケーションに適したものになります。

NCS21xおよびNCS40xは、当社が汎用部品で培った知識を活かして特定用途の製品を生み出した、ほんの2つの例にすぎません。

当社は汎用のオペ・アンプを手始めに、さらなる正確性と低電力化の要件に合わせて精度を高め、電流検出アプリケーション向けに、適切な抵抗器と集積していきます。

出典:『特定用途向けオペ・アンプへのシフト』オン・セミコンダクター


ものづくりニュース編集部です。日本の製造業、ものづくりの活性化を目指し、日々がんばっています。