洗い加工の現場、洗い屋さんってどんなところ? | ラオス縫製工場の日...

洗い加工の現場、洗い屋さんってどんなところ? | ラオス縫製工場の日常

※当コンテンツはCBC Laoの提供でお届けいたします。

 

縫製工場っていうとなんとなくミシンがたくさん並んでいてってイメージがしやすいかもしれませんが、洗い屋さんってどんなところかイメージがつきにくいですよね。

でも、洗い加工は、服作りにとってなくてはならない加工です。ということで、洗い屋さんは、服作りにおける重要な黒子のような存在です。

先日、洗い屋さんに行く機会があって、写真をとってきたので紹介します。工場名はInter Washさんといい、ベトナム系の工場です。ラオスの縫製関連企業は、タイ系、ベトナム系、日系など外資系が多く、まだまだラオス資本の企業はでてきていません。

 

さて下の全体風景を見るとこの洗い屋の工場内は、殺風景にみえるかもしれませんが、欧米系の某ブランドの商品も加工しており、しっかりした基準に基づいて運営されています。

まず、案内図。洗い屋さんはこんなレイアウトになっています。

英語でかかれているのは、欧米からのお客さんにも分かるようにです。入り口には、「◯◯社××さん歓迎」(◯◯には欧米の某ブランド名)の横断幕があります。

 

乾燥機(Drying Macine)が一番奥にあり、その少し手前に洗濯機(Wahing Macine)が並んでいます。

その周囲に、スプレー加工の場所(Spray Area)や、クリンクル加工と呼ばれるシワ加工をする場所(3D Crinkle Area)、サンドブラスト加工をする場所(Handsand Are)などが並んでいます。

洗い屋さんといっても、ただたんに洗いをするだけなく、それに付随するシワ加工やスプレー加工がすることがこの工場レイアウトを見るとわかります。

 

全体風景を撮ってみるとこんな感じになります。大きな倉庫のような建物の奥に、洗濯機や乾燥機などがならんでいます。

これが、洗濯機。一度に何十枚も一緒に洗うことができます。ここにいろいろ種類の洗剤を混ぜて洗います。

洗剤の種類や量、洗い時間の調整は、洗い屋さんの腕の見せどころです。

次に乾燥機。

これはエクストラクター。遠心分離型の脱水機です。


上のような機械を使って、洗い加工が施されます。

専門的なことは難しくて分かりませんが、次のような加工ができることが看板に書いていました。

(Wet Process)
-Garment Wash/One Wash(一度洗剤または水のみで洗う。)
-Enzyme Wash(酵素の力で生地を柔らかく仕上げたり、あたりを出す。)
-Enzyme Stone Wash(酵素の力で生地を柔らかく仕上げ、さらに軽石等を使うことで強いあたりを出す。)
-Ball Wash(軽石等と一緒に洗うことで、あたりをだす。)
-Fashion Denim Wash(色落ちさせずに洗う。)
 
 

(Dry Process)
-3D Crinkle Effect(シワ加工)
-Grinding/Damaging(ダメージ加工)
-Tagging(ペンキスプレー加工)
-Pigment Spray(顔料スプレー加工)
-Whisker(ヒゲ加工)
-Hand Sand(サンドブラスト加工)

 

(Dyeing)
-Direct Garment Dyeing(顔料で染める。)
-Pigment Dyeing (顔料で染める。)
-Dry Dye (Cold Pigment Dyeing)(顔料で染める。) 
-Neon Dyeing(蛍光色の加工)
-Dischargeable Dyeing(抜染、一部分の生地の地色を抜く。)

 

いつもお願いする洗い加工は上記の一覧のうちのほんの一部です。今後は、提案できる縫製工場を目指し、いろいろな洗い加工を施した商品を提案していけたらいいなあなんて考えています。

 

出典:海外ラオスにある小ロットを得意とする縫製工場


アペルザニュース編集部です。日本の製造業、ものづくり産業の活性化を目指し、日々がんばっています。