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技術者を悩ます樹脂の成形不良ベスト11

技術者を悩ます樹脂の成形不良ベスト11

溶けた樹脂材料を固めて作る樹脂成形。
装置全体を同じ温度で制御して、溶かした樹脂を金型へ均等に流し込み、それを冷やして固め、傷つけずに取り出すのは至難の技。ほんのわずかな差によってさまざまな不良が発生します。

樹脂成形の不良をなくすためには、まずはどんな不良があるのかを知ることが先決。

そこで、樹脂製品を設計製造する技術者を悩ます「成形不良ベスト11」を選んでみました。

1 ヒケ
2 反り、ねじれ
3 バリ
4 ウェルドライン
5 シルバーストリーク
6 ジェッティング
7 フローマーク
8 カラーストリーク
9 糸引き
10 充填不足
11 剥離

■1.ヒケ
トップバッターは「ヒケ」。いわゆる成形品の表面にできる凹みのことです。
ヒケがあると外観不良としてNG判定されてしまいます。冷却して固まる時に樹脂が収縮するために発生します。

■2.反り、ねじれ
その名の通り、製品が反り返ったり、ねじれたりしてしまう現象です。こちらも収縮が原因として起こります。

■3.バリ
皆さんご存知のバリは、型のすき間に材料が流れ込むことによって、部品の周りに余計な部分ができることです。羽根つき餃子のようなものを想像すると分かりやすいかもしれません。

■4.ウェルドライン
溶けた樹脂材料の2つの流れが、金型内で合流する時に発生する線状の痕がウェルドラインです。

■5.シルバーストリーク
現場では「シルバー」「銀条」とも言われるシルバーストリーク。樹脂中の気体が表面に出て来て、スジ状の痕ができた状態の不良を指します。

■6.ジェッティング
ゲートを先に通った樹脂と、後から入った樹脂がうまく融合せずに蛇行したような痕ができてしまうのがジェッティングです。

■7.フローマーク
流れた跡の模様が表面に残ってしまうのがフローマークです。材料が流れる過程で金型と触れることによって冷却度合いが変わってしまうことで発生します。

■8.カラーストリーク
成形品の色調が変わってしまう不良のことです。

■9.糸引き
金型を開いた時に出る糸状の樹脂の残りがそのまま金型内にくっついて、次の成形品に付着して痕となってしまうことです。

■10.充填不足
その名の通り、充填が足らず、金型の隅々まで樹脂が行きわたらずに、一部が欠けた状態になってしまう不良のことです。

■11.剥離
成形時に薄い膜状の層ができてしまい、それが剥がれてしまう現象です。うまく溶け合わない樹脂同士が混ざってしまった時や、樹脂、金型の温度が低い時に発生しがちです。

さて、いかがでしたでしょうか。
不良の発生には、その原因が必ずあります。
次は個別の不良とその原因、解決策を探っていきましょう。


1975年群馬県生まれ。明治大学院修了後、エレクトロニクス業界専門紙・電波新聞社入社。名古屋支局、北陸支局長を経て、2007年日本最大の製造業ポータルサイト「イプロス」で編集長を務める。2015年3月〜「オートメーション新聞」編集長(現職)。2016年5月〜「ものづくりニュース by aperza」編集長兼任。 趣味は釣りとダーツ