ものづくりニュース by aperza

工場のIoTデバイスをリアルタイムに制御する無線ネットワーク技術を開発...

2016/11/1 IT media

工場のIoTデバイスをリアルタイムに制御する無線ネットワーク技術を開発 ([MONOist])

 NECは2016年5月25日、製造現場のセンサーやディスプレイ、ロボットといったIoT(モノのインターネット)デバイスを、無線環境でリアルタイムに遠隔から集中制御するネットワーク技術を発表した。

 今回開発した技術は、同社のネットワーク技術「ExpEther」(エクスプレスイーサ)を無線化したもの。ExpEtherは、通常はコンピュータの筐体内部で利用されるシリアルバス規格PCI Expressを、有線のイーサネットを通じてコンピュータの筐体外まで伸長し、低遅延で接続できる技術だ。しかし、工場のような作業現場においては、機器が有線でつながっていることによる作業効率の低下や、製造ラインの頻繁な変更により、有線ネットワークの敷設が困難という問題がある。

 また、無線化しても、パケットロス(パケットの途中消失)が頻発する無線環境では、消失したパケットの再送を繰り返すことで、コンピュータとデバイスとの間の通信に遅延が発生し、接続が断たれてしまうことが課題だった。

 今回同社では、ExpEtherの無線区間において、消失したパケットを再送することなく受信側で復元する「非再送型冗長符号化」技術を開発。ExpEtherで通信するデータに対して、電波状況に基づいて一度に符号化するパケット数(符号化単位)を決定し、符号化単位ごとに正しい情報が受け取られるまで符号化パケットを次々と生成して送信する。これによって、パケットロスが頻発する無線環境でも安定した通信が可能になった。

 さらに、ExpEtherを無線環境で使用する場合、PCI Expressの要求性能を超える伝送遅延が発生するとコンピュータが誤動作するという課題があったが、各種パラメーターや電波状況と「伝送遅延」の関係を数学的にモデル化して、パケットの伝送遅延を推定できるようにした。この遅延モデルで各種パラメーターを調整することで、PCI Expressの要求性能を満たす伝送遅延を保証する。

 同社では、2017年度の製品化を目指し、本技術の開発を進めていくとしている。




製造業に従事するエンジニアを対象に、モノづくりの現場で働くスペシャリストの役に立つ技術情報や業界の最新動向を提供するメディアです。「組み込み開発」「メカ設計」「製造マネジメント」「オートモーティブ」の4つのフォーラムを中心に、基礎から応用まで多彩な技術解説記事、図版を多用した分かりやすいコンテンツ、話題のトピックスをより深く掘り下げた連載記事など、モノづくりに役立つ蓄積型コンテンツを充実させ、製造業における最新かつ専門性の高い技術情報を発信することで、技術者の問題解決をサポートしていきます。本サイトの名称は、“モノづくり(MONO)” と “~する人(ist)”の造語です。 http://monoist.atmarkit.co.jp/