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動画で見るからくり改善②アイシンAW、無動力AT製造ライン

動画で見るからくり改善②アイシンAW、無動力AT製造ライン

今回取り上げるのは、第3回日本ものづくり大賞の海外展開部門で経産大臣賞を受賞したアイシンAWのAT(オートマチックトランスミッション)の製造ライン。中国工場でからくり仕掛けを導入して作業者の負担を軽減しながら、設備コストやCO2排出量も大幅削減した事例です。2009年とちょっと前の話ですが、今でもとても参考になる事例ということでご紹介します。

日本の組み立て工場では電動アクチュエータやセンサを使って自動化しているのに対し、当時の中国工場では修理やメンテナンスできる人材が不足していることから、できるだけ人力でやろうということになったそうです。ただし、ATは重い金属部品を積み重ねて作る上下運動が基本で作業者への負担が多く、しかも中国の工員はほとんどが女性でした。そこで目をつけたのが、からくり仕掛けであり、つるべ落としの仕組みでした。

てこやカムを使って重いものを少ない力で持ち上げる仕組みを応用して作業負荷を低減。からくり仕掛けと人の力で動力は一切使っていないのでエネルギー消費はゼロで、CO2排出量も大きく削減。からくり仕掛けで設備コストも半分程度で済んだそうです。

技術が進むと、ついロボットなど最先端の技術を使って物事を解決したくなります。でも、コストやメンテナンス等を考えると、からくり仕掛けで十分な例はたくさんあります。そんなことを再認識させてくれる良動画です。

youtube:第3回ものづくり日本大賞 アイシン・エィ・ダブリュ(株)


1975年群馬県生まれ。明治大学院修了後、エレクトロニクス業界専門紙・電波新聞社入社。名古屋支局、北陸支局長を経て、2007年日本最大の製造業ポータルサイト「イプロス」で編集長を務める。2015年3月〜「オートメーション新聞」編集長(現職)。2016年5月〜「ものづくりニュース by aperza」編集長兼任。 趣味は釣りとダーツ