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再び注目されるバーコード

再び注目されるバーコード

概要

近年、RFIDは、期待どおりに普及せずに息切れしているようである。

その背景には、技術的課題や価格的課題が挙げられるが、そもそもバーコードを置き換えるという過大期待が原因と思う。

バーコードを補完するという視点からは、RFIDは着実に普及しており、今後も大きく成長すると思われる。

 

一方、バーコードは、2次元シンボルの登場後、大きな話題を提供してこなかったが、技術は着実に進歩しており、新しいバーコード時代を迎えようとしている。

省スペースシンボル GS1 Databar(RSS)の登場

省スペースシンボルRSS(Reduced Space Symbology)は、今年からGS1 Databarに改名された。

これは、単なる省スペース化ばかりでなく、流通情報の高度化を目指しているからである。

そして、現在、医療の安心安全を担保するために医療業界で採用されているが、GS1は、2010年からPOSで使用することを決定している。

 

一般流通商品の標準シンボルとしては、35年ぶりのことであり、今後は、JANと併用されることになる。

少し前ならEPCグローバルがJANを補完すると信じていたが、現実は、先に次世代バーコードに決まったわけである。

次世代バーコードと言った訳は、2次元シンボルの技術をバーコードに応用し、シンボルの最小化を図ると共に、スキャニングで読取できるバーコードの特長を残したからである。

 

シンボルは、左右に分かれており、それぞれの中央に2次元シンボルのようなファイダーパターンを持っているので、クワイエットゾーンを必要としない。

また、1シンボルキャラクタで複数桁を表現する方法も2次元シンボルの技術である。

更に、走査角度を広くとるためにファイダーパターンを含んで走査さえすれば、読取できるようになっている。

 

また、他の情報利用を前提に、リーダは、アプリケーション識別子“01”を付加するようになっている。

GS1 Databarには、梱包インジケータを0と1に制限したリミッテッドとGS1-128のようにデータ連結ができるエクスパンデッドがあり、POSでは、エクスパンデッドの利用が期待されている。

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合成シンボルの登場

GS1は、GS1 Databarと同時に合成シンボルを開発し、現在、医療業界で使用されている。

合成シンボルは、JAN/EAN、UPC、GS1-128およびGS1 Databarのバーコードとその上にMicroPDF417またはPDF417の2次元シンボルを配置したシンボルで、GTINをバーコードで表し、有効期限やロット番号等の補足情報を2次元シンボルで表している。

生物由来製品は、履歴管理が義務化されているので、商品コードの他に有効期限や製造番号の情報が必要である。

 

そこで、日本製薬団体連合会(日薬連)は、GS1-Databar LimitedとGS1-Databar Stackedの合成シンボルを採用している。

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広がるバーコードメディア

従来、バーコードは紙に印刷するものであったが、近年、紙以外のメディアが増加している。

例えば、ダイレクトパーツマーキング(DPM)は、金属や樹脂等に2次元シンボルを直接マーキングする技術であり、トレーサビリティ、生産管理、品質管理、在庫管理等に利用されている。

2次元シンボルをダイレクトマーキングすることは、多くの情報を小さいスペースに表示できると供に、油、薬品、熱などの厳しい環境でも使用できる特長がある。

 

しかも、直接マーキングするのでランニングコストが殆ど無く、長期間に亘って利用できる。

また、QR Codeを携帯電話に表示し、顧客管理や電子チケットに利用されている。

液晶ディスプレイをメディアに利用したことにより、リライタブルのバーコードとなった。

 

リライタブルの要求は、環境対策からもニーズが高まっている。

近年話題になっているリライタブルペーパーは、約1000回の書き換えができるので、カンバンシステムや生産指示書などに有効である。

このようにリライタブル化は、バーコードのアプリケーションを急速に拡大している。

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カラーバーコードへの期待

バーコードは、バーの幅で情報化する技術であるため、寸法精度が重要であった。

これが2次元シンボルでは、マトリックスの歪率が重要になったが、いずれも印刷精度が課題である。

そして、今、カラーの組み合わせで情報化するカラーバーコード時代が始まろうとしている。

 

カラーバーコードは、情報化密度を高めるために昔から検討されているが、情報化密度であれば2次元シンボルで殆ど解決しているので、新たな価値がないと意味がない。

そこで考案されたカラービットコードは、色の配列でコード化するために、印刷精度が問題でなく、また、直線配列である必要がない。

また、3原色を使用しているので変色にも強い。

 

情報化密度は高くないが、非常にラフな印刷ができること、一括読取がし易いことが特長である。

プリント基板やガラス基盤の管理、カラフルなPOP広告など期待されている。

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リーダの新時代を作る2次元イメージャ

CPUの高速化と画像処理技術の進歩により、バーコードは、スキャナ時代からイメージャ時代に変わりつつある。

スキャナは、安価かつ遠隔読取や曲面読取に優れているので、今後も広く使用されて行くが、一方、イメージャは、2次元シンボル読取、OCR読取、画像取得など多目的リーダとして普及していくであろう。

バーコード付処方箋やバーコード付IDカードをイメージ取得し、バーコードデータ名で保存するような文書管理は、多目的リーダの最大の特長となる。

 

メガピクセルやカラーイメージセンサを搭載することにより、ドキュメント管理がバーコードにとって大きな市場になるかも知れない。

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提供:アイニックス株式会社


ものづくりニュース編集部です。日本の製造業、ものづくりの活性化を目指し、日々がんばっています。