フールプルーフで品質トラブル、労災を未然に防ぐ

フールプルーフで品質トラブル、労災を未然に防ぐ

現場の設備へはフールプルーフで品質トラブル、労災を未然に防ぐ、という話です。

 

現場で稼働しているのは、事故やトラブルを未然に防ぐ機構について考えつくされた設備ですか?

1.儲かる工場経営では問題を未然に防ぐ

儲かる工場経営では、問題は未然に防ぐものと考えます。

未然に防ぐための手を打つことに、知恵とお金をかけます。

発生した問題へ事後対応するよりも効率的です。

 

品質原価計算での失敗コストと評価・予防コストはトレードオフの関係にあります。

昨今は安価に多様な技術を活用できるようになりました。

したがって、失敗コストを最小化するための評価・予防技術に注目するのです。

 

ですから知恵を絞って評価や予防の手を打ちます。そうして問題を未然に防ぐのです。

また、問題が起こっても失敗コストによるダメージを最小化します。

 

2.設備において問題を未然に防ぐには

安全設計でも同様な考え方があります。

事故やトラブル、ミスや勘違いを起こさないよう機構を加えた設計をします。

フールプルーフです。

 

生産管理用語辞典((社)日本経営工学会)では次のように定義しています。

 

フールプルーフとは、最も立場の弱いユーザーが最悪の状態で、機器や装置などを操作しても、エラーを起こそうにも起こすことができないように工夫された設計を意味する。

 

フールプルーフの実例に、次のようなものがあります。

機械の回転部にカバーを付けて、巻き込まれを防止するのは現場でしばしば見られます。

誤って回転部に手を近づけてもカバーで「隔離」されているので問題は発生しません。

プレス機のスタートボタンは両手押しになっています。手が挟まれることを未然に防いでいるのです。

自動車のオートマチック車では、ブレーキを踏まないとシフトレバーをPの位置から動かすことができません。

電子レンジのドアが開いた状態で加熱はできません。

洗濯機では、フタを閉めないかぎりドラムが回転しません。

ウォシュレットは人が座った状態でないと動きません。

(NAVERまとめサイトより)

 

現場の設備にはフールプルーフの機構も欠かせません。

失敗を起こした場合を想定してください。大きな損害が発生します。

 

品質トラブルではお客様の信頼を失います。

労災では従業員およびその家族に悲しい思いをさせることになるのです。

 

また、品質トラブルや労災の問題はコスト以上にメンタルな面でのマイナスも大きいです。

関係者は心理的な負荷を負いながら、日々の生産活動を継続しなければなりません。

つらい状態がしばらく続くのです。

 

ですから、品質トラブル、労災を未然に防ぎたいのです。

設備設計ではフールプルーフの考え方を取り入れます。

現場独自のフールプルーフのノウハウを積み上げていくのです。

 

20人程度の現場の管理者を担っていた時の話です。

現場の設備でハンマーが上下する鍛造機が稼働していました。

汎用機のため鍛造加工するワークを「手」で支える必要がありました。

汎用機械は小回り性が高いメリットがある反面、フールプルーフの設定が難しいです。

こうした設備ではルールで事故を防ぐことになります。

その現場では数十ページにのぼる作業標準書を作成して、作業者へ安全指導をしました。

 

3.フェールセーフとフールプルーフ

事故やトラブル、ミスや勘違いを未然に防ごうというのがフールプルーフ。

一方で、事故やトラブル、ミスや勘違いは絶対に起きるものだ。

したがって、万が一、事故やミスが起きたら安全な方向へ導くようにする。

これはフェイルセーフです。

フェールセーフでは至る状態と安全な状態をそろえる

 

フェールセーフとフールプルーフ。この2つの考え方を現場の設備へ必ず取り入れます。

そして、その機構をしっかりと現場へ理解させることです。

品質トラブルと労災への機構上の対応策を周知徹底します。

 

加えて大切なのは、セールセーフやフールプルーフの機構上の工夫がどうしても加えられない場合への対応です。

この場合はルールを浸透させます。

事故やトラブル、ミスや勘違いへの対応策を体系的に立てるのです。

問題は未然に防ぐものです。また、起きてしまっても損失を最小限にします。

 

現場の設備にフェールセーフとフールプルーフを体系立てて取り入れる仕組みを作りませんか?

 

まとめ。

現場の設備へは、フールプルーフで品質トラブル、労災を未然に防ぐ。

 

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出典:株式会社 工場経営研究所 伊藤哉技術士事務所


製造業専門の工場経営コンサルタント。金属工学の専門家で製造/生産技術、生産管理、IEにも詳しい。エンジニアの視点で課題を設定して結果を出し、工場で儲ける仕組みを定着させることを得意とする。コア技術の見極めに重点を置いている。 大手特殊鋼メーカーで20年近く、一貫して工場勤務。その間、エンジニア、管理者としての腕を磨く。売上高数十億円規模の新規事業の柱となる新技術、新製品開発を主導し成功させる。技術開発の集大成として多数の特許を取得した。 その後、家族の事情で転職し、6年間にわたり複数の中小ものづくり現場の管理者を実地で経験した。 大手企業と中小現場の違いを肌で理解しているのが強み、人財育成の重要性も強調する技術系コンサルタントである。 技術立国日本と地域のために、前向きで活力ある中小製造企業を増やしたいとの一念で、中小製造業専門の指導機関・株式会社工場経営研究所を設立。現在、同社代表取締役社長。1964年生まれ、名古屋大学大学院工学研究科前期課程修了。技術士(金属部門)