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【新入社員へメッセージ】セイコーエプソン碓井社長「変化対応力を高めチャ...

【新入社員へメッセージ】セイコーエプソン碓井社長「変化対応力を高めチャレンジを」

 4月になり、多くの企業で新入社員を迎えました。入社式で恒例となっているトップのあいさつ。じっくり見比べてみると各社さまざま。市場や取り巻く環境に対する認識や、企業やトップの個性が出ていたりして、なかなか興味深いものがあります。

各社トップは、これからの自社、製造業を担う若い人たちにどんなメッセージを送ったのでしょうか。

第2弾は

セイコーエプソン株式会社
碓井 稔代表取締役社長

今年度の採用はグループ全体で293人で、入社式は4月3日に長野県諏訪市の本社で行われました。

以下、要旨を掲載します。

 皆さん、入社おめでとうございます。
 少し肌寒さを感じることがありますが、心地よくまぶしい日差しを感じる季節になりました。皆さんの少し緊張した初々しい姿に接し、会社の将来を担う新たな仲間が加わったことへの喜びが湧き上がってきます。

 各地で発生している民族や思想の対立、反グローバリズムや保護主義の台頭など、世界はいま大きな変換点にあり世界経済の不透明感はますます深まっています。環境意識の高まりや少子高齢化の急速な進展、AIやIoTに代表される情報技術の急激な進歩によって社会構造を大きく変えようとしています。

 このような時だからこそ、エプソンは何のために存在するのかを自らに問い、新たな価値の創造によって社会に貢献し続けるという役割をしっかりと自覚し、その方向に向かった力強い活動を開始しています。

 そして、よりよい社会の実現に中心的な役割を果たし、すべてのステークホルダーの方々にとって「なくてはならない会社」でありたいという志のもと、新しい価値の創造に挑戦し続ける強い決意を込めて、今年度より経営理念に「なくてはならない会社」を目指すことを明記しました。

 エプソンはここ信州を基盤とする企業ですが、常にグローバルの市場を見据え、事業を展開してきています。グローバルに展開する販売網や製造拠点は当社の大きな強みです。また、エプソンには「省・小・精の技術」という独創の技術、独創の製品、そして独創の活動をやり抜くことにより、お客様の想像をはるかに超える価値を創り出していこうとする企業文化があります。

 ただ環境が大きく変わることで、お客様のニーズが変わり、お客様そのものも変わります。それと同時に私たちの競合相手も変わってくるのです。だからこそ、私たちは、時代に即応できる強みをしっかりと認識し、自ら変化することを恐れず、お客様価値を創造することに集中しなければなりません。お客様の価値の創造を最大化すべく総合力を発揮していかなければならないのです。

 昨年度からエプソンはよりよい社会の中心的な役割を果たして、「なくてはならない会社」でありたいという志のもと、新しい価値の創造に挑戦すべく10年後のエプソンのあるべき姿を描いた長期ビジョン Epson 25に基づく活動を始めています。

 「省・小・精の価値」をインクジェットイノベーション、ビジュアルイノベーション、ウエアラブルイノベーション、ロボティクスイノベーションとして具現化し、スマートで環境にやさしく、人々がより創造的に活動できる豊かで幸せな生活が実現できる、人やモノと情報がつながる新しい時代を創造しています。エプソンはより良い社会の実現に中心的な役割を果たし、「なくてはならない会社」になります。

 皆さんにはその実現のために、高い志を持って新しい価値の創造に挑戦してほしいと思います。これからのエプソンは、皆さんが創りあげていくのです。

 そこで、これからの行動の指針として3つのことを皆さんにお話しておきます。

 第一に、エプソンの経営理念をはじめとする価値観をしっかりと共有化してほしいということです。エプソンはお客様にとって有益な価値を創造し続けることを使命とした大きな組織体であり、7万人を超える多様なメンバーで構成されています。お客様価値の創造を最大化するためには、その総合力の最大化は必須です。したがって、目指すべきゴールや行動の価値観を全員が共有していることは不可欠なのです。

 エプソンは企業間競争の渦中にいます。時に、競合に勝つことに心を奪われしまうこともありますが、お客様の期待に応えること、さらにはその期待を超える商品やサービスを提供することが私たちの使命です。このような志を持ち、お客様や社会の期待に挑戦し、それを超える価値を創りだしていかなければなりません。ゆえに常識に捉われない、自らの頭で考えだした発想と行動が不可欠です。お客様の感動こそが私たちに大きな利益と充実感をもたらしてくれます。私たちは独創の技術を究めて、極めます。

 そして、このような理念と行動指針はエプソンの経営理念やタグライン「Exceed Your Vision」の中核をなすものであり、しっかりと理解し実践してほしいと考えています。

 第二に、知力、体力、精神力を磨き続けてほしいということです。新興国の若者は豊かにならんと皆さん方の想像をはるかに超えて貪欲です。これからは新興国をはじめとする未知の市場にも活路を求めていかなければなりません。どこの国でも、そしてどこの国の人とでも一緒に仕事をする必要に迫られる時代なのです。コミュニケーション能力はもちろんのこと、未知のことに挑みやり抜く気力、体力、知力が不可欠なのです。自ら進んで海外に出て行く気概が不可欠な時代になりました。とどまることは退化すること。創造と挑戦の気概を持ち、常に自らを高める努力を続けてほしいと考えています。今日からは名実ともに社会人です。自立し、自責で行動することが今まで以上に求められます。

 そして最後に、今日を迎えられたことへの感謝の気持ち、感動を決して忘れないようにしてください。 ご家族、恩師の皆さま、友人への感謝の気持ち、そして自らの夢への情熱、これらはこれからの皆さんの人生の原点です。

 今年度、経営理念を改定しました。皆さんはこの記念すべき年に入社されたのであり、この理念をしっかりと理解し行動することにより、私たちとともに「なくてはならない会社、エプソン」を実現してくれるものと大いに期待しています。

 私たちは大きな変化のときを迎えています。グローバルに存在感を高めることが今まで以上に重要です。「EPSON」ブランドをもっともっと多くの人に信頼され、愛されるブランドにしていきましょう。

 エプソンをお客様や社会にとってなくてはならない存在にしていきましょう。そして元気な日本を取り戻す原動力になりましょう。気力、体力、知力あふれる皆さんをエプソンは歓迎します。私たちとともに、よりよい社会の実現に中心的な役割を果たし続ける「なくてはならない会社、エプソン」、この原動力になっていただけると確信し、私の歓迎のメッセージとします。

参考:セイコーエプソン


1975年群馬県生まれ。明治大学院修了後、エレクトロニクス業界専門紙・電波新聞社入社。名古屋支局、北陸支局長を経て、2007年日本最大の製造業ポータルサイトで編集長を務める。2015年3月〜「オートメーション新聞」編集長(現職)。2016年5月〜「ものづくりニュース by aperza」編集長兼任。 趣味は釣りとダーツ