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『品質でもうけなさい』3-6.ISOなんて取らなきゃ良かった?

『品質でもうけなさい』3-6.ISOなんて取らなきゃ良かった?

※当コンテンツは『面白狩り』の提供でお届けいたします。
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3-6.ISOなんて取らなきゃ良かった?

【問題7】苦労してISO9000の認証を取ったのに、品質が良くなった実感が全くなく、認証更新が重荷になっている。

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思い当たることはありませんか?

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いいえ、ISO9000は品質マネジメントシステムの世界標準です。

この規格に適合しているならば、合理的に品質が保証できる体制になっているはずです。

こんなふうに……

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ISO9000の認証を得ることは、今やどの企業にとっても必須の要件です。

しかし、認証を得ることだけが目的になっていると、冒頭のような問題に陥ってしまいます。

ISOの認証を得るまでの過程はどんなものでしょうか。どこの会社でも大体こんな感じのようです。

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ご愁傷様です。

せっかく苦労して取得したISOなのですから、できれば有効に機能させて、会社の利益に貢献できるようにしたいものです。

ISO9000というのは品質マネジメント「システム」の規格です。「システム」の規格として、その要求事項とモデルを提示しているものです。

この「システム」とは何かって考えたことがありますか?

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ということで、本当はここでシステムの説明になるところですが、システムというのはものすごく奥が深くて、ちょっこらちょいと語れるものではありません。ここでは、システムを考える上で最も重要なのはシステムの機能であるということだけ、頭に入れておいてください。

重要なのは機能。機能とは、システムの存在理由、システムの目的のことです。

ISOの場合、文書の形式や中身の細かい解釈にばかり気を取られて、この目的について議論する機会があまりありません。

 

まずISOの要求事項ありきで、どのようにしてそれに適合したプロセスや手続きを作るかの方が重要だと考えてしまうようです。

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でも、その目的、本当にわかっています? ……って聞きたいわけです。

厄介なことに、ISOの要求事項1つ1つに、なぜその項目が必要なのか、目的がわかりやすく記載されているわけではありません。

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実際にISOを維持していくのは実務担当者ですから、彼らが目的を理解し、納得しなければ、標準が守られることは到底ムリです。

くり返しますが、システムで最も重要なのは機能(=目的)です。

品質マネジメントシステムの目的は、品質を保証することですよね。

 

乱暴に聞こえるでしょうが、この目的がちゃんと達成できれば、細かい規定なんてどうでもいいのです。

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そこで、ISO9000を期待通りに機能させたいならば、一度、要求事項とかシステムモデルとか難しいことから離れて、原点に返って、現状の業務を見直して欲しいのです。

目的もわからず標準も守られないまま仕事が進んでいけば、必ず問題が起きます。

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いいえ、実務担当者こそ問題解決の中心でなければいけません。

この問題に正面から取り組み、考え、自ら解決策を見出して再発防止の標準化を図る……

忙しい中での問題解決は、問題がもたらす影響と、ルールの目的・重要性を身をもって知ることになります。

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品質マネジメントシステムを生きたシステムに再構築するためには、

全員参加で品質問題の解決に泥臭く真剣に取り組む……

これしかありません。

楽屋裏話 by『面白狩り』編集長

セミナーの受講者の反応を見ていると、いつもここが一番うけるので、やはりISOで悩んでいる会社は多いんだなぁと感じます。

私自身はISOの専門家ではありませんから、規格の厳密なことまではよくわかりません。

もし、ISOそのものについて知りたい・相談したいという場合は、認証機関や専門のコンサルタントに問い合わせた方が良いと思います。

 

私の場合、はっきり言ってこまごまとした決め事にはあんまり興味がないんです。

要するに、決めたら守る、守ることによって品質保証・顧客満足が実現できるならば、それで良いのです。

ルール化はほどほどにしておかないとヒューマンエラーのもとになります。

 

それより気になるのは、問題を放置しておきながらルールだけ守ろうとする本末転倒な状態を、だれも異常と感じず、変えようともしないことです。

まるで、ISOを取ること、ISOを守ることが目的になっているような調子で品質管理を考えていたら、会社は立ち行かなくなります。

それ自体が標準化の精神とはなはだしく乖離していると言わざるを得ません。

頭でっかちになって、できない理由ばかり並べる前に、目の前の問題から片付けていきましょう。もしかしたら、ルールなんかに頼らなくても品質確保できる問題かもしれませんよ。

 

出典:『品質でもうけなさい』面白狩り(おもしろがり)


ものづくりニュース編集部です。日本の製造業、ものづくりの活性化を目指し、日々がんばっています。