「特許庁が模倣品・海賊版撲滅キャンペーンを実施」など【知財ニュースまと...

「特許庁が模倣品・海賊版撲滅キャンペーンを実施」など【知財ニュースまとめ】

模倣品・海賊版撲滅キャンペーン

特許庁が「模倣品・海賊版撲滅キャンペーン」を実施します。

今年度は、“買い物ではない。犯罪者との契約です。”をキャッチコピーに、特に、インターネット通販を利用する消費者に対して模倣品・海賊版の撲滅について働きかけます。

模倣品・海賊版は、商標権や著作権などの知的財産権に違反して製造されたものです。このため、模倣品・海賊版の製造を行っているのは犯罪者です。

 

現在、インターネット通販では、商品の価格を簡単に比較することができます。

「相場よりあまりにも安いけど」「商品説明の日本語が変だけど」など、模倣品・海賊版だとうすうす気付いていても「それでも安く手に入るなら」と安易に購入してはいないでしょうか?

それは“買い物ではない。犯罪者との契約です。”

『特許庁』(2016年12月1日)
http://www.jpo.go.jp/mohouhin/28fy/campaign/

高知県 須崎市 しんじょう君の商標出願、民間に先越された

「しんじょう君」は、「ゆるキャラ®グランプリ2016」で1位に輝いた高知県須崎市のキャラクターです。

現在は絶滅種に指定されているニホンカワウソの最後の目撃例が、高知県須崎市の新荘川(しんじょうがわ)であることに由来しているそうです。

記事では、「しんじょう君」を含む商標について、民間業者が、須崎市よりも先に出願してしまっていたことが紹介されています。ただし、この民間業者による商標登録出願は登録には至っておらず、これまで費用対効果を考慮して商標権の取得を見送っていた須崎市がこの機会に商標登録出願を行ったようです。

 

「しんじょう君」に限らず、「ゆるキャラ®グランプリ2016」で健闘したキャラクターに関しては、先取りされてしまうリスクを考慮して、商標登録についての検討が必要でしょう。

なお、商標登録にかかる費用は、「区分」の数にもよりますが、最も少ない1区分であれば、出願時にかかる費用が12,000円、登録時にかかる費用(10年分)が28,200円で、合計40,200円です。

また、弁理士に代理を依頼した場合には、さらに代理人手数料が必要になります。

『毎日新聞』(2016年12月1日)
http://mainichi.jp/articles/20161201/k00/00e/040/233000c

大手企業の知財、中小に橋渡し 静岡県などが研究会

中小企業にとって、例えば、他社製品と差別化できるような新技術の開発は、時間的にも資金面でも大きな負担だと思います。

このため、「下請けだけでなく自社製品も」「今までの製品とは少し違った新製品を」とは考えていても、これを実現することは容易ではありません。

しかし、そこを開放特許で補うことができれば、短時間で安価に新製品を開発できることがあります。

 

記事では、静岡県と県産業振興財団が、大企業の開放特許などを中小企業に活用してもらうため、マッチングなどを戦略的にサポートする新組織を設立したことについて紹介されています。

今回、このような新組織が設立されたことは、静岡県の中小企業にとって事業を拡大する大きなチャンスではないでしょうか。

『静岡新聞』(2016年11月25日)
http://www.at-s.com/news/article/economy/shizuoka/304827.html

米ディズニーがドローン関連の特許出願……エレクトリカルパレードも変わる!?

記事では、米ディズニーが、アメリカで、ドローン技術に関する新たな特許出願をしたことについて紹介されています。

特許出願されたのは、ドローンの衝突や墜落時に、ドローンを覆うエアバックが展開される技術です。

そのうち、実際に空を飛ぶダンボをエレクトリカルパレードで見ることができるようになるのかもしれません。

『ROBOTEER』(2016年11月25日)
https://roboteer-tokyo.com/archives/6844

アイスランド、国名の商標権で英企業を提訴 地元企業使えず

記事では、アイスランド政府が、英国のスーパーマーケット「アイスランド」に係る商標権を無効にする訴えを、欧州連合(EU)の知的財産庁に提起したことが紹介されています。

記事に記載されているアイスランド政府の声明からすると、スーパーマーケット「アイスランド」を展開する商標権者「アイスランドフーズ」は、商標権の指定商品・役務と類似していない事業を行う、国籍としての表示にすぎない『アイスランド』を社名の一部に含むアイスランドの企業にまで、商標権を根拠とした警告を行っていたのではないでしょうか。

これが事実であれば、「アイスランドフーズ」の行為は商標権者としての権利を超えていると考えられるため、商標権の無効を求めてアイスランド政府が訴えを起こすことはやむをえないでしょう。

『CNN.co.jp』(2016年11月26日)
https://www.cnn.co.jp/business/35092773.html

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出典:『「特許庁が模倣品・海賊版撲滅キャンペーンを実施」など【知財ニュースまとめ】』開発NEXT


弁理士。コスモス特許事務所パートナー。1980年愛知県生まれ。愛知大学卒業、名古屋工業大学大学院修了。LECで弁理士受験の講師を務める。オモシロ特許研究会を主宰し、知的財産権の大切さを伝えるため全国で講演を行う。自身、商標権を活かしたアイデア商品を作るベンチャー企業、TimeFactory株式会社を設立、資格試験の受験生向けの商品などを手掛ける。著書に『社長、その商品名、危なすぎます!』(日本経済新聞出版社)、『理系のための特許法』(中央経済社)等がある。 特許・商標・ものづくりを応援するフリーペーパー『開発NEXT』を発行、「開発NEXT Web」( http://kaihatsu-next.com/ )を運営している。