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「特許がないものは売らない」徹底的な特許戦略「名南製作所」

「特許がないものは売らない」徹底的な特許戦略「名南製作所」

特許出願、特許調査を自社でこなす

株式会社名南製作所では、自社で特許出願までこなす特許に力を入れた企業です。

同社は、合板製造機械メーカーであり愛知県大府市に本社を構えます。

特許調査を自社で行う中小企業は数多くありますが、特許出願は専門性が高いため自社で行う企業は多くありません。

 

「自社の技術は社員が一番よく知っている」だからこそ、社員が特許出願書類を作っているのだそうです。

さらに、自分たちで特許出願書類を作らなければ他社が真似した製品を作ってきたときに気が付くのが難しいからだといいます。

 

従業員が全体で約110名なのに対して知財担当者が4名もいるという知財に対する力の入れよう。

それは、社長の意向として「特許がないものは売らない」というほど製品に対して特許の強い思いがあるためです。

特許によって直接儲かるということはないが、特許による目に見えないけん制力によって他社が同じものを作れないため、製品自体が売れるということを大きな効果と考えている。

 

一般的に特許を取得して製品を販売している場合には、独占できることにより製品価格の30パーセントが特許により得られるといわれています。

特許があることで目に見えない効果を感じているというのも訴訟などを経験して特許の重要性を知ったからというのもあるのではないかと感じました。

開発部を毎日回って知財の種を探す

知財担当者は、毎日開発部を回って開発の進捗状況を確認します。開発部は忙しさで特許提案をすることを忘れることもあるからです。

また、開発部は日夜開発を行うため自身がやっている技術開発が当たり前のことだと感じていることがあります。

本来は特許権を取ることができた発明を見逃さないためにも知財担当者は、毎日開発部を回るのだそうです。

 

さらに、知財担当者が開発部とのコミュニケーションをとることで知財の種を見逃さないようにしているとのことです。

これは同社の社風にも関係していることですが、会社内を訪問した際に驚いたのが、会社内には壁がなくワンフロアーを一目で見渡すことができる会社でした。

部署ごとの垣根をなくして風通しの良い会社とするためだそうです。そうした、社風もあり開発部と知財担当者とが連携して数多くの特許を取得できるのだと感じました。

知的財産を自社で育てる中小企業

多くの企業の知的財産権の管理は外部の特許事務所に依頼することが多いなか当社は自社で育てることにこだわりを持っています。

特許事務所に依頼することで外部のプロを使えるメリットがあるが、常に会社内で開発部と連携をとることは難しいです。

自社の技術に誇りを持ち育てていくことで、中小企業でも知的財産権を有効活用できるのです。

株式会社名南製作所
事業内容 : ベニヤロータリーレース、ベニヤコンポーザ、ワイドベルトサンダなど、各種合板製造合理化機械の製造・販売
http://www.meinan.co.jp/

 

出典:『「特許がないものは売らない」徹底的な特許戦略「名南製作所」』開発NEXT


弁理士。コスモス特許事務所パートナー。1980年愛知県生まれ。愛知大学卒業、名古屋工業大学大学院修了。LECで弁理士受験の講師を務める。オモシロ特許研究会を主宰し、知的財産権の大切さを伝えるため全国で講演を行う。自身、商標権を活かしたアイデア商品を作るベンチャー企業、TimeFactory株式会社を設立、資格試験の受験生向けの商品などを手掛ける。著書に『社長、その商品名、危なすぎます!』(日本経済新聞出版社)、『理系のための特許法』(中央経済社)等がある。 特許・商標・ものづくりを応援するフリーペーパー『開発NEXT』を発行、「開発NEXT Web」( http://kaihatsu-next.com/ )を運営している。